HOME > 神戸港のプロフェッショナル! >兵庫県神戸水上警察署 - 「港を守る」神戸水上警察署の仕事とは
今回は、兵庫県神戸水上警察署へ取材に行ってきました。
兵庫県神戸水上警察署(以下「神戸水上警察署」と表記)の歴史は古く、明治14年に神戸警察署が設置され、その後明治26年に水上分所が誕生しました。そして、昭和32年に現在の神戸水上警察署となりました。水上警察署という言葉にあまり聞きなれていない私は、どんな業務を行っているのか、どこで活動しているのかなど興味津々で取材へ向かいました。
今回取材に協力していただいたのは、神戸水上警察署地域課地域の天野さんと清尾さん。お二人とも大変丁寧に私たちの質問に答えてくださいました。
私は、水上警察署と聞くと海の上での活動を一番に思いうかべたのですが、実は海上の活動に加えて、ポートアイランド内の陸上での活動も行っているのです。陸上での活動は、パトロールやポートアイランド内の交番業務、事件事故の際に出動するといった一般的な警察業務と同様です。もう一つ、神戸水上警察署ならではの業務としては、神戸空港があるため空港警備派出所が設けられており、そこでも警察官の方が活躍しています。 さて、それでは水上警察署ならではの水上での活動業務を紹介していきましょう!まず、名前に「水上」と付く警察署は全国的にも珍しく、全国に3つしかないのはご存知でしたか?神戸のほかに横浜、大阪に水上警察署が設置されています。先ほどお話ししたように神戸水上警察署と横浜は水上と陸上両方で業務を行っていますが、大阪は、ほとんど海上のみで活動しているそうです。 神戸水上警察署は船を5隻持っており、一番古いものは平成7年に導入されたもので、私が生まれる前から様々な現場で活躍してくれています。現在では、昔よりも船が大きくなり、スピードも上がったため、遠くの現場にも迅速に駆けつけることができるようになったそうです。このことによって、より多くの命を助けられるようになったそう!!
海上では、パトロールをはじめ、人が海に転落したなどの海上での事故への出動、密輸や密入国防止のための停泊船への調査、海上での訓練活動など様々な業務が行われています。停泊船への調査は、外国人の方を相手にするため、身振り手振りでコミュニケーションをとっているそうですよ!以前、密輸が実際に行われたこともあり、他の機関と協力して、それを取り締まったり、密入国者を逮捕したこともあったそう。神戸港での貿易は神戸水上警察署によって守られています。
そして、水上での訓練活動。消防や海上保安庁、また大阪をはじめ、他県の警察署などと合同で行うこともあり、水難救助やテロ対策など緊急時の訓練が行われています。実際、阪神淡路大震災の際に船で人や物資を運搬し、活動したそうです。 その他にも、歴史が古い神戸港にはたくさんの客船、著名人の方が訪れるため、その際の警戒活動も行っています。
こんな大忙しの神戸水上警察署の皆さん。特に大変なことを伺ってみました。すると、天候が悪い時の事故が一番大変だという答えが返ってきました。危険な水上での救助活動は、人命を助けるとともに、乗組員の命も守らなければなりません。無事に帰ることを念頭に入れ、命を懸けて活動する警察官の皆さんにすごく感動しました。
神戸水上警察署について少しでも知っていただけたでしょうか?
次回は、仕事の魅力、そして神戸水上警察署の皆さんが守り続ける神戸港の魅力について伺ってきたことをお伝えしますよ!
乞うご期待です!!
神戸女子大学
取材:飯田 菜月 小川 可南子 記事:菅 朱里