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㈱ジュピターインターナショナルコーポレーションの代表取締役社長、キラン・S・セティさんへインタビューを行いました。そこでキランさんの会社について、神戸港とのつながり、そして世界とのつながり、また、僕が個人的にキランさんへおききしたいことにお答えしていただきました!
まず、キランさんの会社は、神戸に拠点を置く貿易の会社です。 そこでは、大手のメーカーの飲料水やブランド衣料品に至るまでさまざまなものが取り扱われています。 最初は車の部品の輸出からはじまり、顧客のニーズにこたえながら50年かけて今に至る会社へと成長したそうです。
キランさんが考えるそういった貿易などのグローバルなビジネスにおいては、複数の言語を話せる「バイリンガル」「マルチリンガル」だけではなく、さらにもっと深いところまで踏みこんだ文化を共有できる人。すなわち、「バイカルチュアル」や「マルチカルチュアル」と呼ばれるような人たちが必要とされるそうです。
また、人と人をつなぐビジネスに、今も昔も変わらず重要なのは、信用、信頼、そしてあと一つ、文化の違いを理解し合うことだとおっしゃっていました。 キランさんの話によれば、神戸ほど異国の文化を受け入れて、街に馴染ませているところは日本の中でないそうです。外国の人が歩いていても珍しがらずにいる地域や、さまざまな外国人のクラブなどがありそれが受け入れられているところは、日本にはそう多くないそうです。 この異国の文化を受け入れ、その土地の特色として馴染ませる風土は神戸ならではのものです。それが神戸の魅力でもあり、神戸の心とも言えるそこに住む人たちの心の在り方を示している、ともおっしゃられました。
神戸という土地柄やそこに住む人たちの性格そのものが、さまざまな文化をつなぐ役割を果たしているのだと感じました。
ジュピターインターナショナルコーポレーションは、この神戸を通して、日本、アメリカ、アジアを「つなぐ」貿易を行っています。
僕はキランさんに、「今の若い世代の人に、キランさんのようになりたいという人がいて、もしその人にアドバイスをするとしたらどのようなことを言われますか」という質問をしました。
そこでキランさんが返してくださった答えは、「現実的で大きな夢をもつこと」とおっしゃられました。それは、物理的な「モノ」のようなものではなくて、「どういう方法を使って、どういう人のために、何をしたいか」というような具体的な目標だと言われました。
「日本と世界をつなぐグローバルな人材として活躍できる人たちを育成していくため、その根かんである教育について、子ども達の学ぶ機会をつくるために支援を行う形で貢献すること」だとおっしゃられていました。このためにキランさんは貿易の会社を経営し、その大きな目標に向かって前進している途中だと言われました。
ここまで、キランさんのビジネスにおける考え方の重要な部分を聞かせていただくことができました。 キランさんはビジネスについて、人とのつながりが最も大切だと言っておられるように思いました。そのつながりを表現してわかりやすく伝えたものが、信用、信頼、文化の違いを認め合う、という言葉で表されたのではないかと感じました。そして神戸に拠点を置くキランさんのジュピターインターナショナルコーポレーションは、人との信用、信頼、文化の相互理解に重点をおいているのではないかと思います。
キランさんが言われたビジネスにおいて大切なもの3つの中であげられた最後の「文化の相互理解」という言葉は、文化の共有、また価値観の共有とも言い換えられるかもしれません。
この神戸港150年のブログでつながりをテーマにインタビューさせていただきましたが、多くの人が読んでためになる内容を聞かせていただけてうれしく思いました。キランさんに直接お話いただける貴重な機会、後半にはもう少し掘り下げてお聴きしたいと思います!
神戸学院大学
取材/記事:藤田 奨