学長 岡田 芳男
- 学長 岡田 芳男
- 副学長 早木 仁成
- 法学部長・学長補佐 氏家 伸一
- 経済学部長 佐藤伸明
- 経営学部長・学長補佐 角野 信夫
- 人文学部長 清水 寛之
- 総合リハビリテーション学部長 西林 保朗
- 栄養学部長 合田 清
- 薬学部長 谷 昇平
- 実務法学研究科長 小櫻 純
- 事務局長 武仲 哲彰
― 学長から新年のメッセージ ―
学長 岡田 芳男
新生神戸学院大学の年明け
皆さん、明けましておめでとうございます。
大きな希望を胸に新しい年をお迎えのことと存じます。皆さまが健康で充実した1年を送られることを心から念願いたしております。神戸学院大学の有瀬キャンパス(KAC)、ポートアイランドキャンパス(KPC)と長田キャンパス(KNC)も夢と希望を持って新年を迎えました。KPCの開設を機に神戸学院大学の特徴をより鮮明にして、3つのキャンパスの充実と発展の年にしたいと考えています。皆さま方のご協力をお願い申し上げます。
「一年の計は元旦にあり」と申します。皆さんの本年の計画はいかがでしょうか。私は次のようなことを考えました。
【1】有為な人材の養成
我々に与えられた第一の使命は、貴重な青春の4年間を本学で過ごすことを選択した学生に付加価値をつけて社会に送り出すことであります。学生が、本学に来て本当によかったという気持ちを持って卒業してくれることが我々にとって一番嬉しいことです。神戸学院大学の全構成員は学生教育という目的を共有して、明るく活発な活力ある大学を築いていかなければなりません。今、日本の18歳人口は減少しつつあり、一方、大学・短期大学への進学率は54%(2007年度)に上り、ユニバーサル段階に移行しつつあります。入学するのは難しいが卒業するのはやさしい「入難出易」というこれまでの大学教育を根本から見直さなければ「大学全入」時代において、国際通用性を備えた「21世紀型市民」の養成は難しいと考えています。また、社会が学生に求めるものは基本的マナーであり、汎用性のある基礎的な能力であることを肝に銘じなければなりません。一般教育や教養教育の重要性が再認識され、「ニュー・リベラルアーツ」とか「学士力」などの形で強調されています。高校教育と大学教育の有機的連携のための教育、一般教育と教養教育、専門基礎教育と専門教育などの区分をうまく組み合わせて編成し、充実した教育課程を構築することが重要であります。そして学生に対してそれぞれの段階で何を学び、何ができるようになるかを分かりやすく説明するように努めなければならないと思います。学生は受動的に知識や技能を身につけるだけでなく、能動的に課題探求や問題解決能力を高めなければなりません。ゼミにおける討論や卒業研究を通じてそれらを達成していく必要があります。教育と研究の相乗効果が発揮されるような教育内容が必要と考えています。このような教育体系の構築のため、常に本学の教育を検証し、改善していくことが求められます。「教育改革会議(仮称)」を設置し、学生に「学士力」を付ける方策を確立したいと考えています。また、インターンシップや課外講座による資格取得支援を充実させていく必要があります。しかし大学が提供するこれらのカリキュラムだけでは学生に社会性を培わせることはできないでしょう。課外活動やサークル活動を活発化させ、学生のより広く充実したキャンパスライフを保証することも大切です。学生が基本的マナーを身につけ、社会性を形成するための場所となるでしょう。
【2】国際交流の更なる活性化
ポートアイランドは世界各地からの玄関口です。その特異な立地条件を活用し、これまで築いてきた国際交流をより発展させることが必要です。アジアからの留学生をこれまで以上に受け入れ、アジアの中の神戸学院大学であることをアピールし続けていきます。そして本学がアジアの平和的発展に貢献する拠点となりたいと考えています。
【3】社会貢献の更なる充実
KACは地域コミュニテイー型のキャンパスであり、KPCは都市型キャンパスです。両キャンパスの特徴を生かした社会人教育、生涯教育の中心とならなければならないと考えています。大学は、それぞれの地域に何が必要か、活性化のためにどのような施策が考えられるかを提言していく立場にあることを認識して、社会に開かれた大学になるよう努力を継続しなければならないと思います。
【4】知的財産を社会に還元
本学は教育と研究をバランスよく展開しており「知の基盤」の中心地であります。ここで得られる知的財産を社会に還元する必要があります。知的財産をいかにして社会に役立てていくかを検討し、学内のコンセンサスを得て、知的財産管理部門を立ち上げたいと思っています。
【5】構成員の健康増進
「組織は人なり」は私の信念です。健康な身体に健全な精神が宿り、社会で活躍することが出来ます。健康増進の一つとして「受動喫煙防止」を実現するためにキャンパス全面禁煙の方向に進めたいと考えています。
【6】開設50周年に向けて
大学は企業と異なり、投資することにより利益を上げようとするものでなく、投資することにより、教育の質、研究の質、社会への貢献度が上がることを期待するものです。これを実現するためには安定した、健全財政のもとで大学経営を行わなければなりません。健全財政を維持するように努め、50周年にむけたグランドデザインを創りましょう。