「食」と「健康」のスペシャリスト教育

Episode7

「食」と「健康」の
スペシャリスト教育
臨地実習や商品開発など、多様な学びを通じて実践力を高める

管理栄養士の資格を目指して栄養学部へ。
多彩な実践経験を重ねたことで、商品開発の喜びを知り、新しい道が拓けた。

浅田 智恵さん 栄養学部 栄養学科 管理栄養学専攻 4年次生 ※2022年度取材時

「食」と「健康」のスペシャリスト教育とは

神戸学院大学の栄養学部は、食と健康を深く理解し、幅広いフィールドで活躍できる管理栄養士を育てる「管理栄養学専攻」と、栄養学を理解したうえでチーム医療で活躍できる臨床検査技師を育てる「臨床検査学専攻」で構成。
「食」と「健康」の両方に精通したスペシャリストを養成するため、病院や保健所など多様な現場での臨地実習に加え、産学連携による商品開発や、食にまつわる地域イベントへの参加など、多岐にわたる実践的な学びの機会を用意しています。

人々の活力や喜びにつながる食を提案したいと神戸学院大学の栄養学部に進学した浅田さん。入学当初は給食に関する業務に携わることを目標にしていたが、産学連携による商品開発やレシピ考案などを経験し、新たな目標と出合う。研究室や臨地実習でも、人と関わる大切さを実感。学びの成果を就職先の食品メーカーで生かそうと誓う。

産学連携で感じた、一つの商品を
チームで創り上げていく面白さ。

幼い頃から一日で一番楽しみなのが食事の時間だった。自分も人々の活力や喜びにつながる食を提案したい。給食の調理や献立作成に関わる管理栄養士を目指そうと栄養学部へ。学びを進めるなかで知ったのが、百貨店や食品メーカーとコラボレーションしておせち料理を開発・販売するプロジェクトだった。学生6名で参加し、おせちに日本の四季・健康・海外の食文化という3つの要素を取り入れ、融合させるというテーマを考案。話し合いを通じてより良い案が生まれ、一つの商品をチームで創り上げていく面白さを感じた。しかしその場で提供する料理とは違い、使える食材も限られてくる。何度も打ち合わせを重ね、企業の方々も私たちのイメージを再現するために力を尽くしてくださった。

産学連携で感じた、一つの商品をチームで創り上げていく面白さ。

商品開発に重要なのは、力を合わせ
最後まで妥協せずに考え抜く姿勢。

より良い商品を形にするため、試行錯誤を繰り返す。結果、色合いや食材の旬なども意識した4段のお重で各季節を表現。発酵食品や食物繊維が豊富な食材、海外の正月料理をアレンジした料理も取り入れた想像以上の商品を完成させることができた。メディアを通じたPR活動やおせちに同封するしおりの作成なども行い、たくさんの人に評価をいただいたことに強いやりがいを感じた。商品開発には多くの人の協力が不可欠だと実感するとともに、最後まで妥協せずに考え抜く姿勢も身についた。一連の経験を生かし、百貨店や地域のパン店との連動企画では、世界旅行をテーマにしたパンを考案。味だけでなく見た目でも各国の気分を楽しめるレシピが生みだせた。その喜びを再び感じつつ、商品開発の仕事に就きたいという新たな進路が見えてきた。

商品開発に重要なのは、力を合わせ最後まで妥協せずに考え抜く姿勢。

志望した食品メーカーへの就職を実現。
多くの人々を笑顔にできる提案を。

多彩な産学連携の取り組みに携われるのも、専門の知見あってこそ。栄養学はもちろん医療についても深く学べたからこそ、食を通じて人々の健康や豊かな暮らしに貢献したいという思いが強まった。病院や保健所などでの実習では、多職種が連携し、各専門職の視点から意見を述べ合う重要性を再認識できたほか、嗜好調査では、食を一番の楽しみだと捉えている人の多さに気づくことができた。さまざまな専門家と関わりながら、おいしくて体のためにもなる食品を開発し、より多くの人に届けることが、大きな目標になった。志望が叶い、卒業後は食品メーカーに就職する。4年間の学びを生かし、人とのつながりを大切に、妥協することなく仕事と向き合い、多くの人々を笑顔にできる商品を生みだしたい。

PROFILE

浅田 智恵さん

浅田 智恵さん栄養学部 栄養学科 管理栄養学専攻 4年次生 ※2022年度取材時

全国の学生が受験した「令和3年度栄養士実力認定試験」で成績優良者に認定。新しいことに挑戦しようと参加したダンスサークルでも、一つのショーを全員で創り上げていく過程にやりがいを実感。学部や学年を超えた交流も深められた。