神戸学院大学

国家公務員総合職試験に合格した法学部4年次生の神出さんが法務省民事局の内定式に出席しました

2021/10/04

法務省民事局に採用が内定した法学部の神出さん
法務省民事局に採用が内定した法学部の神出さん

難関の国家公務員総合職試験に今年度現役合格した法学部4年次生の神出(じんで)大祐さんが、法務省民事局で来春からの採用が決まり、10月1日、オンラインでの内定式に出席しました。国家公務員総合職試験は最難関の公務員試験で、国の政策に影響を与える「官僚」への道を開きます。本学では、昨年度までの5年間で8人の現役合格者を出し、今年度も複数の現役合格者を出しました。第1志望だっただけに喜びもひとしおの神出さんに聞きました。【聞き手は広報部】

■学内の公務員対策講座を受講
広報部 国家公務員総合職試験を突破し、中央官庁から内定を得られたのは、どのような勉強や体験が役立ちましたか。
神出さん 最も大きかったのは千足恭司先生による公務員対策講座です。1、2年次生でも先生の宅建、行政書士の講座を受講して、資格も取りました。公務員講座は3年次生から受講しました。面接についても千足先生から紹介された講座の受講が役に立ちました。それに、とても人情味のある先生です。
広報部 中央官庁職員を志望した理由、法務省民事局に決めた理由は何ですか。
神出さん 民法に興味があり、増成牧教授のゼミに所属していました。土地取引の安全を確保するためには登記業務が大切だと感じました。法律改正や新法の法案作成などにも将来関われたら面白いと思いました。東京にも住んでみたいと思っています。

■「官庁訪問」で聞かれた学生時代の経験や苦労談
広報部 総合職試験に合格した後は、「官庁訪問」と言われる希望する官庁での担当者との面談、グループ面談があります。コロナ禍で様相が違ったはずですが、様子を教えてください。
神出さん 6月下旬から7月上旬にかけて計5回あり、うち最初の1回はオンラインでした。学生時代の経験や苦労談を聞かれ、電話でウオータークーラーを販売するアルバイトを短期間ですがやった経験を話しました。最初は契約が取れず、つらい思いをしましたが、商品説明の方法を改善し、徐々に契約が取れるようになった時の喜びについて話しました。「無理やり商品を押し付けられた」と怒るお客様をおられましたが、謝罪しながら時間をかけて説明し、怒りを鎮めていただくことができました。勉強に時間を割いてアルバイトはあまりしなかったのですが、就職前に働く経験ができて良かったです。そんな話をしっかり聞いてくださいました。面接では、相手の心をつかみ、懐に入る能力が必要ですね。

■大学4年間の学びをSDGsとの関連で発言
広報部 グループ面談で印象に残っていることはありますか。
神出さん SDGs(持続可能な開発目標)に関連して、大学4年間で何を学んだか、何に取り組んだか、それを受けてどう考えたかとの問いかけに、発言を求められました。
広報部 SDGsとは今日的ですね。重要なテーマです。どう答えましたか。
神出さん 法学部ですので「人権」に強い関心を持っていることをアピールするため、学部内で開かれたハンセン病患者の方々の人権をめぐる特別講演会に参加し、差別を許さず、不当な取り扱いを正して救済していくという「人権」の大切さを学んだと話しました。
広報部 最後の2年間は「コロナ禍」での学生生活でした。振り返ってどうですか。
神出さん 多くがオンライン授業となり、キャンパスに通えずに孤独との戦いでした。そんな中でも、資格対策講座を受講して、1年次生で宅地建物取引士、2年次生で行政書士の資格を取っていたことが安心感につながっていたと思います。
広報部 内定式で採用予定者にかけられた言葉の中で胸に刻んだことがありましたか。
神出さん 「昨今、国家公務員に対する風当たりは厳しいが、それでもなお、国民の安心と安全に務めなければならない」と言う言葉が印象的でした。

公務員講座の千足恭司講師からは以下のコメントが届きました。
「神出君が希望していた法務省民事局に内定が決まり、大変うれしく思います。今まで学んだ知識と経験を活かし、活躍することを心より応援しています。後輩の皆さんにも大きな勇気を与えてくれました。神出君は1年次生から私が担当する資格講座で学び、国家資格を取得し、資格講座のメンバーたちと一緒に後輩の指導にもあたってくれました。しかし、彼も特別な訳ではなく、1年次生の頃には『なんとなく不安な気持ち』を持っていると話していました。それでも、日々の努力や仲間との協調で大きく成長し、今があります。コロナの影響で大学生生活に不安、不満を感じている人もいると思います。身近な例として、神出君の大学生活の過ごし方をこれからの学業や将来の道筋への参考にしてください」