神戸学院大学

「防災・減災および災害時のボランティア活動に関する5大学連携支援協定」締結式を開催しました

2009/04/23

協定締結の経緯について語る前林清和 防災・社会貢献ユニット長
協定締結の経緯について語る前林清和 防災・社会貢献ユニット長
協定書を交わす5大学理事長・学長
協定書を交わす5大学理事長・学長
固い握手をして記念撮影
固い握手をして記念撮影
会場からの記者の質問に答える岡田芳男学長
会場からの記者の質問に答える岡田芳男学長

本学、大妻女子大学、工学院大学、神戸女子大学(神戸女子短期大学を含む)並びに兵庫医療大学の5大学の理事長・学長等関係者約20人が出席し、4月21日、本学ポートアイランドキャンパスA号館6階大会議室で、「防災・減災および災害時のボランティア活動に関する5大学連携支援協定」締結式を開催しました。これに先立ち、3月17日、工学院大学で調印式が行われました。

この日の締結式では、まず、本学学際教育機構の前林清和・防災・社会貢献ユニット長が「去年夏前に工学院大学の方から、阪神・淡路大震災を経験している神戸学院大学等に視察・調査に来られ、その時の交流会で、3大学と情報交換・交流をしていきたいという申し出がありました。すでに神戸では、本学、神戸女子大学・神戸女子短期大学並びに兵庫医療大学と連携協定を結んでいます。工学院大学も大妻女子大学と協定を締結しております。震災の経験のある神戸では、ポーアイの大学が力を集結させて、防災に関する活動をしており、東京では、大きな震災の可能性があるため、危機感を持ち、防災・減災の活動をしています。お互いが持てる研究成果、教育成果を共有し合いながら、日本全体の危機管理能力の高い人材を育成していきたいという思いから、連携支援協定を結ぶことになりました」と協定締結に至る経緯について説明しました。

この後、5大学の理事長・学長より協定書が披露され、笑顔で握手を交わしました。

5大学理事長・学長からの挨拶
大妻女子大学の花村邦昭・学校法人大妻学院理事長は、「第1にキャンパスの安心・安全には、地震だけでなく、鳥インフルエンザ、テロ、大麻事件のような薬物乱用などもある。危機管理について勉強していきたい。第2に、ボランティア活動の分野では、比較的実績もあり、我々の知見がお役に立てると思います。第3に、広域的な、地域特性の違いなどをコラボレイトしながら、何かが生まれることが5大学連携に対する期待です」と話しました。

続いて、工学院大学の水野明哲学長は「都心の新宿と八王子にキャンパスがあり、新宿(のキャンパス)は29階建ての高層ビルで学生の半分がいる。災害時の対応をどうするかといった課題があり、一昨年から災害訓練をスタートして、行政や消防、警察等との協力しながら訓練を展開しております。ボランティアに関しては経験が浅いので、四つの大学に教えていただきながら、実りあるものになるよう願っています」と述べました。

本学の岡田芳男学長は、「本日、神戸の大学と、東京の大学の間で、連携支援協定を結ぶことができましたことを本当にうれしく思っております。東京では、直下型地震の恐れがあり、防災訓練をさかんに行っています。神戸では、阪神・淡路大震災の経験を元に、いろんな防災活動・ボランティア活動を展開しています。それぞれの大学が、持てる力を出していただき、それをお借りしながら、新しい防災・減災の方に進んでいけたらと思っております」と挨拶をしました。

また、神戸女子大学・神戸女子短期大学の波田重熙学長は、「実践的研究・活動、実践教育が重要で、5大学連携支援協定が締結され、本学も参加させていただけることは光栄に存じております。今後は、防災・減災に関する活動、未来に備えるという活動を、全学的な取り組みへと発展させていきたいと考えています。例えば、本学独自で、あるいは5大学で、防災インストラクターというような制度を作って、全国各地で、防災活動の推進に貢献してくれる学生の育成ができれば」と抱負を語りました。

最後に、兵庫医療大学の土肥信之学長代理が「東京と神戸という遠隔地の連携は、ユニークな発想であり、新しい連携のあり方として注目されることと思います。医療ケア体制整備以上に、一般市民や学生が、災害時の医療の問題を共有し、知識レベルを高め、適切に協力し、有機的な行動を取ることが、防災・減災の面で大変有効で、予防教育が重要な選択肢の一つ」と強調しました。

この後のマスコミからの質疑応答の際、本学の岡田芳男学長は、遠隔地で協定を結んだことの意義について、「一方で災害が起こった時に、例えば現地の通信網がダメになっても、遠隔地にある被害のない他の大学から情報を提供することなどもできる。今日のような遠隔地の協定・連携は大きな意味があると思っており、今後も進めていきたい」と付け加えました。また、今後の活動についての質問に対して、前林清和・防災・社会貢献ユニット長が「5大学の学生交流会を年度内に行う予定で、教員の交流も進めたい」と答えていました。

締結式の後、本学ポートアイラインドキャンパス内のレストランで交流会も行い、なごやかに歓談しました。