神戸学院大学

社会連携

六甲バター株式会社代表取締役社長兼CEOの塚本浩康氏がトップランナー特別講義で講演しました

2024/05/30

講義する塚本氏
講義する塚本氏
学生にエールを送る塚本氏
学生にエールを送る塚本氏
講義を聴く受講者
講義を聴く受講者

地元神戸の企業経営者の方々が、どのようなビジョンを持って発展してきたかなどについて語る「トップランナー特別講義」。5月27日は、本学経済学部の卒業生である六甲バター株式会社代表取締役社長兼CEOの塚本浩康氏が「社会に必要とされる企業であり続ける」をテーマに登壇しました。

六甲バター(株)は、神戸市中央区に本社を置き、神戸を中心に全国に二つの生産拠点と、六つの営業所を持つ、日本を代表する食品メーカーです。

冒頭、塚本氏が「六甲バターという社名ではあるが、実はバターは一度も販売したことがない。当時は違う社名であったが、当時販売していたマーガリンの商品名が六甲バターであったため、1954年に社名を六甲バターに変更した」と社名の秘話を語りました。

六甲バターが届ける価値は、「開発先導型活力企業」として、「安い(消費者が求めやすい値段)、便利(どこでも手に入る)、これしかない(オンリーワン)」であり、より良いものを提供するために日々商品開発にチャレンジしています。

また、売り場でベビーチーズを陳列するときに下段の棚を獲得し、バラエティ展開を可能にする方法で多くの方に手に取ってもらいやすくなり、その結果売り上げを伸ばすという売り方の開発を例に挙げ、商品開発と売り方開発で売上を伸ばしていることも説明しました。

その後、開発先導型活力企業の経営の仕組みを変える事例として「アメーバ経営(全社員が経営に参加する仕組み)」により社員一人ひとりが経営者意識を持つことの重要性に触れ、経営は「そろばん(部門別採算)とロマン(六甲バターフィロソフィー)」が、両輪であると説きました。また「健康で、明るく、楽しい食文化の提供によって社会に貢献する」という経営理念の基、社会に対して行っているさまざまな活動についても紹介しました。

最後に塚本氏は「世界一のプロセスチーズメーカーを目指していく」と述べ、「社内の考え方や判断の基準とする『六甲バターフィロソフィー』の中で最も好きな項目は『3S(スモール、スロー、ステディ)で成長する』である」と話し、「ゆっくりでもいいから着実に進むこと。人生は長いので、目の前の目標ばかりを追い求めるのではなく、目標を持って歩みを止めずに進んでいけば、自分の思っているようになれる」と学生にエールを送りました。

学生からは、「目に見えづらい努力でも続けていけば、必ず目標に辿り着くとわかった。資格の勉強中で先が長いと感じていた自分に響きました」「六甲バターの消費者との関わり方がとても魅力的だと思った」などの感想がありました。

次回、6月3日は、神戸市中央区長の増田匡氏が登壇予定です。