神戸学院大学

社会連携

株式会社デジアラホールディングス代表取締役会長の有本哲也氏が「トップランナー特別講義」で講演しました

2024/06/24

事業説明を行う有本氏
事業説明を行う有本氏
思いを届ける有本氏
思いを届ける有本氏
講演の様子
講演の様子

地元神戸の企業経営者の方々が、どのようなビジョンを持って発展してきたかなどについて語る「トップランナー特別講義」。6月17日は、デジアラホールディングス代表取締役会長の有本哲也氏が「ゼロからの市場創造」をテーマに登壇しました。

デジアラホールディングスは2000年に設立され、本社を六甲アイランドの神戸ファッションマートに置き、現在では関東にも拠点を持つ、約300人の従業員を擁する会社です。グループ会社として、エクスショップ、ガーデンプラス、デジタルアライアンスなど、七つの事業会社を統括しており、それらの持ち株会社としての役割を果たしています。

有本氏は自身の経営哲学や創業時のエピソードを交えつつ、起業当初の苦労や成功の秘訣について語り、今では年商200億円に迫る企業に成長していますが、初めは5,000万円の借金とともに家業を継ぐところからのスタートだったと明かしました。

はじめはとにかくお金を稼がなければという思いで、今では当たり前になっている不動産の検索サイトをおそらく日本で初めて作るなど、インターネットでさまざまな販売の取り組みを行ったそうです。そしてその営業の中で知り合った社長から、インターネットの会社を作るよう助言を受け、一部の理解を得られた投資家による資本金600万円でデジアラホールディングスがスタートしました。さまざまな取り組みの中で、新聞社から受けた4億円の訴訟を乗り越えたことなど、とにかく何かしなければいけないという思いで動き続けた体験を明かしました。

そして現在主力となっているエクスショップとガーデンプラスの事業モデルを中心に、まだインターネットという言葉自体が浸透していない時代に、オンラインでエクステリア商品の販売・施工のビジネスモデルを確立したエピソードを語りました。

この事業は、全国的なネットワークを通じて、多くの顧客にサービスを提供していますが、同社のHPに掲載したことも忘れていたカーポートの画像を見た和歌山の方からの問い合わせが事業スタートのきっかけだったといいます。偶然和歌山の方から問い合わせを受け、偶然和歌山の施工会社につながりができ、偶然施工に至ったという、この一連の偶然から気付きを得て、日本中にエクステリアの販売を可能にするビジネスモデルにブラッシュアップしました。

しかし、その後もすべてが順風満帆だったわけではなく、顧客獲得の方法を模索したり、遠隔地の顧客の不安を取り除くためユーザーボイスを集めたり、全国に工事ネットワークをつくったことなど、課題があるたびに解決策を打ち出し、自社の強固な事業モデルを作り上げ、講演テーマである「ゼロからの市場創造」を成し遂げました。

また、同社が積極的に取り組む社会貢献活動についても触れ、ヴィッセル神戸や神戸ストークスとのスポンサーシップを通じて、地域社会とのつながりを深め、企業の知名度向上とともに地域貢献を推進している様子を紹介しました。

そして最後に「人間万事塞翁が馬。チャンスはいくらでも転がっている。色々起こるがすべては自分がどう捉えるかで意味が変わってくる。良い結果は素直に喜び、結果が出なくても楽観的に過ごしながら、固定概念は猛スピードで進化するAIに任せて、我々人間はその向こう側の創造を行っていこう」と学生たちを勇気づけました。

有本氏の実体験に基づくアドバイスに真剣に耳を傾け、学生たちからは「数多くの困難を乗り越えられた話から、あきらめずに挑戦することの重要性を学んだ」。「ネガティブな出来事も、捉え方次第でチャンスに変えられる、固定概念にとらわれずに頑張っていきたい」といった内容の感想がありました。

次回、6月24日は、株式会社みなと銀行 代表取締役社長の武市 寿一氏が登壇予定です。