研究・産学官連携
薬学部の武田教授らの共同研究が兵庫県最先端技術研究事業に新規採択されました
2021/09/03
今年度の兵庫県最先端技術研究事業(COEプログラム)の新規採択研究事業が8月20日に発表され、薬学部の武田真莉子教授らの「医療分野におけるウルトラファインバブルNanoGAS™の活用法の探索と実用化研究」が「応用ステージ研究」で新規採択されました。兵庫県の発表資料はこちら(採択結果など参照)
ウルトラファインバブル(UFB)とは、直径1ミクロン未満の極めて微細な気泡で、極小サイズなので浮揚せず水中でブラウン運動をしています。UFBは特異的な物理化学的特性を持っていることから、今世紀を代表する日本発のイノベーション技術の一つとして経産省や農水省などから注目されている素材です。今回採択された研究課題は、ポートアイランドにラボ・プラントを有するベンチャー企業のシンバイオシス(株)が開発したコア技術による長期安定化UFB:NanoGAS™を使って、医療・創薬・食品分野における有用性検討と実用化を目指したもので、研究には、本学薬学部、栄養学部(伊藤智助教)、兵庫医科大学(高木治行准教授)が参画します。
NanoGAS™は材料が気体と水のみであるため、生体に安全かつ持続可能(sustainable)で、環境負担を大幅に軽減できる素材であり、SDGsの理念にまさに合致している素材です。世界的にも医療分野での研究開発は遅れているため、シンバイオシス(株)の持つ優れたコア技術と、武田教授らの医学・薬学分野での基礎研究が融合することで、今後の大きな進展が期待できます。
なお、COE採択認定式が「国際フロンティア産業メッセ2021」会場で予定されていましたが、コロナ禍のため中止となりました。