Episode2
Episode 2
学生支援

学生相互支援団体
(ピア・サポート)

「ピア」(peer)は「仲間」という意味。
ピア・サポートとは、同じ立場の仲間(=学生)同士が助け合い・支え合う、学生による相互支援活動のこと。
ピア・サポーターとして学生の立場から、学生生活を送る上で困っていることや悩んでいることを発見し、解決に向けて教職員と共に考え実践しています。

学生同士だからこそ、理解できる悩みがある。
同じ目線で話ができるから、寄り添える想いがある。
学生が学生を支援することで、生まれる力がある。
兼田 未央
さん
法学部3年次生
※2023年取材時
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内気な自分を乗り越えたい。
ピア・サポートとの出合いが、大学生活を大きく変える

内向的な私は、中学・高校と人間関係を築くことにあまり積極的になれず、大学入学後も居場所を見つけられずにいた。自分を変えたい、そんな風に思っていた時に友人に誘われたのが、学生同士の助け合いを目的として活動する「ピア・サポート」の募集説明会。会場では、サポーターである先輩方が見学者を迎え入れ、活動内容についてレクチャーをしてくれた。説明会の様子は、不思議と安心感を覚える光景だったと記憶している。はきはきした人と、物静かな人、対極とも思えるタイプの人が、協調し合い、コミュニケーションをとりながら進行していく。タイプの違う人たちが自分らしく活躍しているピア・サポートの空間。自分の意見を言うことが苦手な私でも、うまく馴染めそうな気がした。

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はじめは不安もあったが、徐々にやりがいを感じられるようになっていった。オープンキャンパスを企画・運営するオーキャンズと共同で、地方から進学して友達作りなど大学生活に不安を感じている新入生の相談に応じる「新入生なんでも案内」を実施。友達作りのアドバイスをしたり、いろいろな相談に乗ったり、サポーターとして寄り添った。しばらくして、以前に相談に乗った新入生が、友達ができたことや、元気に学生生活を送っていることを連絡してくれた。うれしさを感じるとともに、ピア・サポートの一員として、自分も誰かの力になれると気づいた瞬間だった。

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新しい自分を発見できたのは、
私を受け入れてくれる仲間がいたから

自分から積極的に意見を伝えたり、仲間とコミュニケーションをとることができるようになったきっかけは、7月に開催した七夕の企画。有瀬・ポートアイランドの両キャンパスに笹を設置して短冊を飾る、七夕にちなんだイベントだ。コロナ禍のために開催が途切れ、1年次生も2年次生も経験がほとんどないところからのスタート。成功のためには新しいアイデアの考案や仲間同士で話し合う機会が必要だと考え、何度も会議を重ねた。イベントを成功させたい。その強い思いとピア・サポートの仲間の存在が自分の意見を伝える自信に繋がった。ピア・サポートの仲間は私の意見を否定することがなかった。だから、自由に意見を言えるという安心感もあったのだと思う。

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今までの学生生活を振り返ると、私は人と同じことができないと劣等感を抱いていた。普通はできて当たり前なのに、と普通であることにこだわって、できないことがあると落ち込んだりもした。でも、ピア・サポートの活動を通してさまざまなタイプの人と接することで、人にはそれぞれできること、できないことがあると気が付いた。今では、自分ができることを精一杯やることが、ピア・サポートという団体のためになると考えている。

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ピア・サポートの経験を糧に
人と同じ目線で手助けができる人に

私は今、両キャンパスのピア・サポートを統括する代表を担っている。コロナ禍でできなかったイベントをどんどん実現していきたいという気持ちもある。ただ、一番は後輩たちの企画をサポートすることだ。内気だった私が、代表を務めることができているのも、仲間が支えてくれているから。価値観の異なるメンバーと考えを共有し、経験を深めていく中で、新しい自分に出合うことができた。だからこそ、今度は私が人に寄り添い、応援できる人間になりたいと考えている。

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Profile
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兼田 未央
さん
法学部3年次生 ※2023年取材時

2年次生の時にピア・サポートに加入。学生同士が助け合い、自分の居場所を見つけられることを目的に活動している。今年12月に代表を引退後は、アドバイザーとして後輩たちの企画をサポートしていきたいと考えている。