「プロジェクト学習基礎」で学生たちが企業の抱える課題の解決策について最終発表を行いました
2025/01/16
共通教育科目(キャリア教育分野)「プロジェクト学習基礎」として12月24日から1月8日にかけて、各企業・団体の方々に向けた最終発表を行いました。最終発表では、中間発表で指摘を受けたフィードバックをもとに、課題に対する解決策を提案しました。
【参考】11月に行った中間報告の様子はこちら
共通教育科目(キャリア教育分野)「プロジェクト学習基礎」は、1年次生以上を対象にポートアイランドキャンパスで7クラス、有瀬キャンパスで3クラス開講しており、協力企業・団体から提示された課題に対し、チームで解決策を模索するアクティブ・ラーニング型の授業で、コミュニケーション力や課題解決力を高めながら、自身の行動パターンやリーダーシップについて考えています。
■新しいオリジナル休暇を考えよう
「エクステリア・外構空間」の提供を通じて、日本全国の家庭の庭に家族の笑顔があふれる社会の創造を目指す「株式会社デジアラホールディングス」管理本部人事部の宮内友恵さん、坂倉空弘さんが協力したクラスでは、「新しいオリジナル休暇を考えよう」という課題に取り組みました。
デジアラホールディングスでは、子育て世代を対象とした「子ども成長記念休暇」という休暇制度が設けられている一方で、現代社会では晩婚化が進んでいることに着目したチームは、独り身や単身者にも充実した休暇を過ごすことができるよう有給休暇とは別に年間6日間の休暇が付与される「プライベート休暇」を提案しました。坂倉さんは、「当社の制度を調査したうえで独り身や単身者の世代に着目していた点が良かった。新たな休暇制度を検討するにあたり、対象者も一つのポイントになると感じた」と評価をしました。
最後に、宮内さん、坂倉さんから「プレゼンテーションではどんなにいい提案でも相手に内容や熱意が伝わらなければ意味がない。最終発表では提案内容もさることながら、自信を持って提案できていたことが非常に印象的であった。これからもこの授業で学んだことを生かしてほしい」との総評がありました。
■入社したくなる、成長が実感できる『オモロイ会社』の条件とは
建設機械や農業機械などの産業機械部品の専門商社である「トモエシステム株式会社」執行役員の大竹祥司さん、人事総務部の船曳優花さんが協力したクラスでは、「入社したくなる、成長が実感できる『オモロイ会社』の条件とは」という課題に取り組みました。
働くうえでは、仲間との喜びややりがいを最も重要視する若者が多いというデータから、「成長の過程を仲間とともに共有できること」が入社したくなる『オモロイ会社』の条件だと提案したチームは、その実現にあたり、仲間とともに成長したロールモデルをつくることが理想であると説明しました。船曵さんは、「近年はさまざまな人の長所を部分的に参考にするパーツモデルという考え方も出てきている。そのような考え方も取り入れると、より将来をイメージしやすくなるのではないか」とアドバイスしました。
最後に、大竹さん、船曳さんからは「就職活動では思うようにいかないことが多々ある。この授業でトライ&エラーを繰り返すことで成長した経験を糧に、これからも正しいトライをして負けない自分を見つけてほしい」との総評がありました。
後期15回の講義を振り返り、「プロジェクト学習基礎」を担当する全学教育推進機構の吉澤飛鳥講師、上田浩樹講師が以下のメッセージを送りました。
吉澤飛鳥講師
時代の変化のスピードが早い昨今、「考える」ことの重要性が増しています。学生には、課題の根本にある真因をあぶりだすこと、自分の想いを述べるだけではなく、論拠をもって伝えることを学んでもらいました。企業のリアルな課題を考えることは、学生が社会に目を向け、自らのキャリアに向き合う契機となったことでしょう。上田浩樹講師
各企業様から提示された課題に向き合うなかで、表面的に他者と関わるのではなく自身の意見をきちんと言語化し相手に伝わるように丁寧に伝えることの難しさを感じたのではないでしょうか。また、他者との関わり合いの中で物事を進めていくためには、受け身ではなくメンバー全員が主体的でないと進まないということにも気がついたことと思います。今回の学びや気づきから自身を成長させるために、どのような大学生活を過ごすのかを考える機会になれば幸いです。■ ■ ■
上記のほか、授業にご協力いただいた企業・団体は次のとおりです(アイウエオ順)。
・生活協同組合コープこうべ
・白鶴酒造株式会社
・フジッコ株式会社
・兵神装備株式会社
・まねき食品株式会社