IPEとは
IPEの定義
IPEとは、専門職連携教育(Interprofessional Education: IPE)の略であり、保健医療福祉分野にかかわる専門職が連携し、患者・家族・利用者・地域中心のケアやサービスを実現し、向上していくために、複数の領域の専門職や学生が互いに学び合い、双方の理解や連携を深めていく学習法をいいます。
学術的には、IPEは、次の定義が汎用されています。
"Occasions when two or more professions learn with, from and about each other to improve collaboration and the quality of care (Barr, H. (2002) Interprofessional education-Today, yesterday and tomorrow )"
(複数の領域の専門職が連携し、ケアの質を改善するために同じ場所で、ともに学び、お互いから学び合うことで、互いを高め合うこと)
なお、近年、現場で働く専門職だけでなく、専門職の卵である学生自身も、学生のうちから多職種連携への理解を深め、多職種連携を実践できる能力を身につけていくことが求められています。このため、上記の定義も、次の通り拡大しています。
"Occasions when members or students of two or more professions learn with, from and about each other to improve collaboration and the quality of care and services."
(複数の領域の専門職や学生が連携、ケアやサービスの質を改善するために同じ場所で、ともに学び、お互いから学び合うことで、互いを高め合うこと)
IPE取組学部(5学部7学科)
神戸学院大学では、地域社会のニーズに応え、保健医療福祉チームの要となる専門職を育成することを目的に、次の学部の学生を対象にIPEを開講しています。
IPEを推進することによる効果
本学がIPEを推進し、保健医療福祉系学部の皆さんがIPEを受講することにより、次のような効果が期待できます。
学生の皆さんに対して
- 保健医療福祉分野にかかわるさまざまな専門領域の仲間を作ることができます。
- 自らが目指す職種の役割を深く学ぶことができます。
- 自らの専門分野のみならず、保健医療福祉分野の幅広い専門分野について知ることができます。
- ケアを必要とする方の療養生活課題を広く学ぶことができます。
- さまざまな専門職との交流や現場体験を通して、将来の自らの進路を見つめ、考える機会を多く持つことができます。
- 将来、保健医療福祉チームで活躍できる素地を学生のうちから築くことができます。
地域の皆様に対して
- 地域の皆様の視点に立って考えることができる専門職から、ケアやサービスを受けることができます。
- 価値観の多様性を尊重し、地域で自分らしく豊かに暮らすことを見守り、支援してくれる専門職が多く街にあふれます。
専門職の皆様に対して
- ともに働く仲間を尊重し、協調性のある専門職を現場に起用することができるようになります。