ウクライナ国立オデーサ歌劇場オーケストラ一行の歓迎会を駐神戸ウクライナ名誉領事館で開催しました
2025/03/07






来日中のウクライナ国立オデーサ歌劇場オーケストラの一行を3月7日、神戸学院大学ポートアイランド第2キャンパスの駐神戸ウクライナ名誉領事館に招き、歓迎会を開催しました。
一行は首席客演指揮者を務める吉田裕史さんら約60人で、3月2日の神奈川県民ホール(横浜市)を皮切りに、7日夜の神戸朝日ホール、9日の北見芸術文化ホール(吉田さんの出身地でもある北海道北見市)で初の日本公演を続けています。
来日公演は吉田さんが駐神戸ウクライナ名誉領事を務める岡部芳彦国際交流センター所長に相談してクラウドファンディングで資金集めをしたことで実現しました。吉田さんはイタリア北部のモデナに住み、オデーサ歌劇場では2020年にプッチーニの『蝶々夫人』で初めて指揮し、2021年から首席客演指揮者を務めています。
歓迎会には多くの音楽関係者が集まりました。岡部名誉領事の開会あいさつに続き、中村恵学長が歓迎の言葉を述べ、乾杯の音頭を取りました。今回も大学院人間文化学研究科修士課程のアンナ・トライノさんが司会と通訳を担当しました。
続いて常任指揮者のイゴル・チェルニチカさんが「200年以上にわたるオーケストラの歴史の中で、日本に来るのは初めてです。感謝以外ありません。ウクライナを支えていただきありがとうございます。必ず勝利して平和を迎えたいです」と述べ、「演奏前ではありますが、マエストロ吉田は1杯だけならワインを飲んでもいいよと言ってくれました」とジョークで、笑わせてくれました。
公演を前にウクライナの有名な作曲家・ミコラ・リセンコの「ウクライナの祈り」の独唱もあり、会場は一気に盛り上がりました。最後に吉田さんが「多くの皆さんの寄付で来日公演も実現しました。オデーサ歌劇場オーケストラの弦楽器の音は美しく、管楽器の音は表現力豊かです。岡部先生のアドバイスで演奏するウクライナの楽曲を選びました。日本の皆さんに聴いていただけたら」とあいさつしました。
吉田さんによると、歌劇場は現在のところ無事ですが、周辺ではロシアのドローンがしばしば飛来し、先日も400メートル先のホテルにミサイルが着弾するなどオデーサでは危険な状況が続いているといいます。