ウクライナのリヴィウ工科大学と学術交流協定を締結しました
2021/10/28
ウクライナの大学との交流を進めている本学は10月27日、同国西部のリヴィウ工科大学と学術交流協定を締結しました。協定締結式はオンラインで実施され、佐藤雅美学長と、ユーリ・ボバロ学長の代理としてナタリア・チュフライ副学長が協定書に調印しました。司会は国際交流センター所長の岡部芳彦経済学部教授が務め、ウクライナ側の通訳は、岡部教授著『日本・ウクライナ交流史1915―1937年』のウクライナ語版翻訳を担当したナディア・ゴラル講師が務めました。
同国の大学との協定は西ウクライナ国立大学、オストロフ・アカデミー国立大学、バシル・ステファニューク記念プレカルパティア国立大学に次いで4校目です。教員の相互訪問や共同研究、学生インターンシップの受け入れなどで学術協力と交流を深めます。
リヴィウ工科大学は1816年にハプスブルグ帝国下のポーランドに設立され、ポーランドではワルシャワ工科大学などと並び最も重要な高等専門教育機関でした。工科大学と言いながら本学同様に文理融合型の総合大学で、3万5000人が学んでいます。
調印に際して、まず佐藤学長が同工科大学のアナトリー・モローズ筆頭副学長の急逝を悼み、お悔やみを述べて締結式参加者で黙とうしました。佐藤学長はウクライナ語を交えてあいさつし、本学の開学以来の歴史と、2017年に本学ポートアイランドキャンパスで開催した「第4回日本ウクライナ地域経済・文化フォーラム」をはじめとする本学とウクライナとの交流の経緯を説明しました。さらに、「神戸市の提案により、本学では1年間、リヴィウ工科大学を含むウクライナ人学生を神戸市の企業でのインターンシップに招待する計画があります。また、本学ではウクライナの文化と言語についての講座を開くために、1年間ウクライナ人客員教授を招く予定です」と述べ、今後の交流の進展に意欲を示しました。
一方、チュフライ副学長は英語で大学の詳しい紹介をし、「世界に200以上の協定校があり、複数の大学から学位を授与されるダブル・ディグリーの制度も多数設けています」と、海外との学術交流の活発さを強調しました。
駐日ウクライナ大使館のユーリ・ルトヴィノフ公使参事官も祝賀あいさつし、「こうした学術交流協定は近年増えており、今回の協定も岡部先生の尽力のおかげです」と述べました。