自分が読みたいと思った本を、図書館が購入して館内に置いてくれる。そんな、本好きの学生にとっては夢のような企画が『学生選書ツアー』と『ウェブ選書』です。 これは、学生が一般の書店で、あるいはウェブ上から本を選んで購入し、それらの書籍を神戸学院大学図書館の蔵書として納められるというもの。購入された書籍は、図書館入り口近くの特設コーナー「学生選書コーナー」に並べられます。『学生選書ツアー』と『ウェブ選書』はどちらも年4回実施されています。
『学生選書ツアー』は、貸切の専用バスで有瀬キャンパスを出発。ポートアイランドキャンパスを経由して三宮センター街のジュンク堂書店に。約1時間をかけてそれぞれの学生が本を選びます。この際、選書した本のタイトルや番号を用紙に記入するのですが、上限一人30,000円までの購入が可能です。選書リストはタイムアップ後に図書館職員が回収し、学生は現地で解散。約1カ月後には、参加学生が選んだ図書が「学生選書コーナー」に並ぶ仕組みとなっています。
毎回好評のうちに開催している『学生選書ツアー』ですが、ツアーに参加したいけれど、授業や用事でどうしても参加できない…。そんな学生のためにスタートしたのが『ウェブ選書』です。専用のIDとパスワードを用い、一定の期間内に大学図書館や自宅で選書ができる内容となっています。購入金額の上限は、『学生選書ツアー』と同じ30,000円まで。都合のよい日、時間帯に選書することができるため、募集人員を上回る回もあるなど、人気の企画となっています。
私がこの企画に参加しようと思ったのは、「30,000円使って好きな本が買える」からでした。しかし、書店内はとにかく広大で、上限金額を満たすには相当数の本を選ぶ必要があり1時間では到底無理。結果的にはその半額程度の選書にとどまりましたが、興味のある分野やインターネット上での評判なども加味して事前にタイトルを絞っていたおかげで、ある程度納得のいく選書ができたと思います。
このツアーを経験しておもしろいと感じたのは、今まで考えることすらなかったジャンルにまで興味を持つようになったことです。私は経営学部なので、経営関係の書籍を中心に選書していましたが、それらの本に目を通しているうちに法律のことが触れられていると、今度は法律関係にまで手を伸ばしていました。そんな体験が何度かあり、このように選書をすることで知識が広がり、興味の幅も広がったことが一番の収穫だったと思います。ちなみに、私は自分で選んだ選書が図書館に並ぶと真っ先に借りに行きました(笑)。書店で30,000円分めいっぱい書籍を買うという経験は、そうできるものではありません。本好きの人もそうでない人も、ぜひ参加してみてください。