社会防災学科の学生5人がカンボジアで救急救命を学び、現地組織の救急活動に参加しました
2024/04/02
現代社会学部社会防災学科の学生5人が2月26日から4日間、カンボジアを訪問し、同国の救急救命活動について学びました。
訪問時2~4年次生だった5人は神戸市水上消防団港島分団大学部に所属し、救急救命に関心を持ち、日常的に訓練も行っています。
学生が訪問したのは、首都プノンペンを拠点に活動するカンボジア王国初の災害派遣ユニット、RRC711(Brigade70 Rapid Rescue Company)です。神戸市消防局の職員だった正井潔さんが創設したNPO法人日本国際救急救助技術支援会(JPR)が国際貢献のため、同国で消防防災のプロ集団として育成したのがRRC711です。
昨年8月、江田英里香教授が担当する授業「海外実習Ⅰ」で受講生がRRC711を訪問し、施設や活動を見学させてもらいました。同年11月にはRRC711のメンバーが逆に本学を訪問、消防団の放水訓練などの活動を見学してもらい、海外実習に参加した学生とも再会して交流することができました。この相互訪問の延長で、正井さんを通じて本学学生の現地でのRRC711との合同訓練参加が実現しました。
現地では、車両点検の見学や三角巾を用いた応急手当をはじめとするさまざま訓練などを経験することができました。特に訓練では、今まで扱ったことのない資機材に触れ、新たに救急救命に必要な知識を得ることもでき、密度の濃い実習となりました。
学生たちは「その中でも特に印象に残っているのは、やはり隊員の方々との救急活動です」と声をそろえます。滞在中に3件の救急要請を受け、RRC711の救急隊4隊が出動しました。学生たちも救急車に同乗させてもらい、救急活動にも一緒に取り組みました。
「私たちにとって傷病者を搬送した経験は人生で初めてです。まだまだ知識不足・技術不足だと痛感しました。しかし、人の命が救われるというプロセスを目の当たりにし、私たちが目指す消防官という職業の尊さを改めて思い知らされました」「この経験が人生で初めての救急搬送となりましたが、今回抱いた感情を忘れることなく今後の学業および将来の消防官としての職務に生かしていきたいと思います」と学生たちは話しています。
「ご多忙の中、このような大変貴重な経験をさせていただいたRRC711の関係者の方々とのご縁を今後も大切にしていきます」と、江田教授は話しています。