社会防災学科の瀬川ゼミが兵庫県石油コンビナート等総合防災訓練を見学しました
2024/09/18
現代社会学部社会防災学科の瀬川巖教授ゼミの2年次生14人が9月10日、神戸港に臨むティー・エム・ターミナル(株)神戸事業所(神戸市東灘区御影浜町)構内と周辺海域で行われた令和6年度兵庫県石油コンビナート等総合防災訓練を見学しました。兵庫県、神戸市消防局、神戸海上保安部、県警、同事業所、などから関係者約150人が訓練に参加し、陸上、海上二つの訓練を滞りなく実施する様子を熱心に見入っていました。
県内には神戸、東播磨、姫路臨海、赤穂の4区域の石油コンビナート等特別防災区域があり、例年持ち回りで訓練が行われています。同事業所はLPG(液化石油ガス)、石油・化学用の計66基のタンク設備を保有し、この日は、南海トラフ地震の余震後に配管から石油化学製品が漏洩したとの想定で陸上訓練が始まりました。地震発生を受けて災害対策本部、現地指揮所が設置され、自衛防災隊が初期活動を行う一方、119番通報で駆け付けた神戸市消防局、同事業所の高所放水車など計17台の消防車両が出動し、タンクに向かって一斉放水しました。引き続き岸壁に会場を移して海上訓練が行われ、船から漏洩した燃料油が海上に拡散するのを防ぐためのオイルフェンス展張訓練、巡視艇からの放水訓練も行われました。訓練は約200人が観覧しました。
瀬川教授は神戸市消防局出身。防災を専門的に学び、将来、消防や海上保安など防火・防災に関係する仕事に関心を持つ学生にとっては、災害を想定した参加組織の連携した動きは大いに参考になりました。
ゼミ生の茶園里咲さんは「消防、警察、自衛隊、日本赤十字などの実際の車両や人員を間近で観れて貴重な経験となりました。石油・化学用の消防車両など、普段の生活では見ることのできない車両であったり、実際に大量の水を使用しての訓練だった為、規模の大きさにとても驚きました。行政機関だけでなく、企業従業員の方々も、災害時の石油タンクの安全確認を予め分担されていて、日頃から災害に備えていることが分かりました」と感想を寄せました。
同じくゼミ生の 谷川俊輔さんも「巨大地震を想定した大規模な訓練で消防や警察、自衛隊などが集まり、とても迫力がありました。普段見ることが出来ない緊急車両も見ることが出来て良かったです。大規模な訓練を見て、改めて日頃からの備えの重要性に気づきました。いざという時の為に、助けられる人ではなく、助ける人になれるよう準備をしておこうと思いました。訓練で学んだ事を引き続き大学の勉強で活かし、防災について学びを深めていきたいと思います」と感想を述べ、学生にとって得るものは大きかった様子でした。
(写真はティー・エム・ターミナル(株)神戸事業所提供)