現代社会学部社会防災学科１年次生の石塚碧士さんが２月22日、神戸市中央区のオリエンタルホテルで神戸市中央消防署から感謝状を授与されました。

１月20日、同ホテル６階で開かれた結婚式の披露宴で、高齢の男性客が喉に料理を詰まらせ、心肺停止状態に陥りました。現場で異変に気付いたブライダル部門アルバイト勤務の石塚さんはこの男性客を会場外に運び、同時に無線でスタッフ２人に119番通報とAEDの手配を依頼しました。自身は胸骨圧迫の救命措置を実施し、救急車が到着するまでに男性客の意識が回復、呼吸も戻りました。

石塚さんは、今年度後期に救命処置実習の授業を受講し、救急インストラクターの資格も取得。消防士や警察官などを目指す社会防災学科の学生を事前に指導・有事の際に冷静に行動できる人材を育成する任意団体「Seagull Rescue（シーガルレスキュー）」にも所属して、イベントなどで来場者と胸骨圧迫の救命処置の練習も経験していました。

感謝状には「迅速的確に応急措置を実施し、救急隊に引き継いだ」などと書かれ、石塚さんのほか、連係プレーで人命を救ったスタッフ２人にも奥村芳彦署長が授与しました。続いて奥村署長は「救命措置の基本通りに動いていただいた。このように社会復帰まで回復された救命事案は少ない。旧居留地の神戸を代表するホテルでこのような実践事案があったことは素晴らしく、神戸市としても大変うれしい。今後とも宿泊者や利用者の安全・安心のために尽くしていただきたい」と述べました。

石塚さんは、「授業で習ったことがそのまま実際に役に立ちました。企業の危機管理や消防の仕事に興味があり、今後もさらに勉強していきたい」と、話していました。