「防災女子」がポートピアプラザで災害食のワークショップを行いました
2024/02/21
2月17日、ポートピアプラザ(神戸市中央区)で、現代社会学部社会防災学科に所属する学生有志のグループ「防災女子」に所属する東実穏さん、本田彩花さん、安福瑞希さん(いずれも2年次生)の3人が、災害食をテーマにしたワークショップ「災害食クッキング教室」を開催し、ポートピアプラザの住民19人が参加しました。
はじめに、災害時の備蓄の重要性について、東日本大震災や大阪府北部地震での事例を挙げて説明しました。普段は当たり前に食べている食事も、被災直後は食料の調達や調理も難しくなるため、いつ起きるか分からない災害に備え、備蓄食を整えておくことが重要だと話しました。
次に、災害時の調理方法の一つである「ポリ袋調理」を参加者に体験してもらいました。ポリ袋調理とは、耐熱性のポリ袋に食材を入れ、沸騰したお湯で湯煎調理を行う調理方法で、洗い物が少なく温かい食事を作ることができるため、災害時に活用できます。今回は、「スパニッシュオムレツ」と「ユニバーサルチョコ」を題材に、防災女子が調理の手順を実演しながら説明し、参加者も一緒に調理体験を行いました。また、ポリ袋調理と同時並行で、アルファ化米を用いたドライカレーの調理体験も行いました。災害時用のドライカレーのパックに水を注いでかき混ぜ、45分ほどかけて米を戻していきます。
ポリ袋調理やドライカレーが完成するまでの間、「BOSAIカードX」を用いて、災害時の栄養問題について説明しました。カードの表面には食品のイラスト、裏面にはその食品の三色食品群の色分けが書かれています。参加者は、カードの表面を見ながら自宅にいつもある食品だけを残した後、カードを裏面にして、どの食品群が家に多いのか分析を行いました。その上で、三色食品群の中でも、赤色(肉、魚、卵等)や緑色(野菜、果物等)は日持ちが悪く災害時もすぐに消費しなくてはならないことや、黄色(米、パン、麺等)が災害備蓄品には多く、災害時には栄養の偏りが起こりやすいことを説明しました。
このような問題への対策として、備蓄方法の一つである「ローリングストック法」を紹介しました。普段の生活で使用している食品を買い足して備蓄食として活用できる方法のため、災害時の備えの一つとして、日常的に取り入れてもらいたいと語りました。
最後に、出来上がった料理を皆で試食しました。参加者からは、「とてもおいしくできた」「洗い物を減らす工夫に驚いた」「お鍋などを汚さなくてもできるのがいいと思った」などの感想がありました。