神戸学院大学

総合リハビリテーション学部

作業療法学科の尾嵜助教が神戸大学大学院保健学研究科の古和教授らと運動を主体とした多因子介入により高齢者の認知機能が改善することを実証しました-認知症の予防につながる介入方法が明らかに-

2024/09/06

あるグループでは、理学療法士や作業療法士がインストラクターとなり、週1回90分の運動教室を開催(神戸大学広報課より提供)
あるグループでは、理学療法士や作業療法士がインストラクターとなり、週1回90分の運動教室を開催(神戸大学広報課より提供)

神戸大学大学院保健学研究科の古和久朋教授、沖侑大郎助教らと、本学総合リハビリテーション学部作業療法学科の尾嵜遠見助教らの研究グループは、SOMPOケア株式会社の協力のもと、兵庫県丹波市において認知症予防を目指した多因子介入によるランダム化比較研究を実施し、運動、認知機能トレーニング、栄養管理、生活習慣病の管理から成る複合的な介入プログラムを週に1回90分、18カ月間継続することによって、高齢者の認知機能が改善することを国内で初めて実証しました。

このエビデンスをもとに、日本各地に効果的な認知症予防実践方法が広まることが期待されます。「我々は引き続き丹波市においてさらなる研究を継続し、より効果的かつ容易に継続可能な実践方法を探索し、それらの社会実装を推進してまいります」と研究グループは話しています。

この研究成果は、9月4日 午後8時(日本時間)に世界アルツハイマー協会の国際学術誌『Alzheimer’s & Dementia』に掲載されました。 

詳細はこちらの神戸大学ホームページに掲載。
また、読売新聞(大阪本社版)9月5日朝刊社会面にも記事が掲載されました。読売新聞オンラインの記事はこちら

NHK 関西 NEWS WEBの「運動+脳トレなどで高齢者の認知機能向上を確認 神戸大など」はこちら

MBS NEWS(毎日放送)の「運動や脳トレを組み合わせたプログラムが"認知症予防につながる" 神戸大学などが発表」はこちら

神戸新聞の9月5日朝刊にも「認知機能の向上 丹波で実証/運動指導、栄養管理、脳トレ…複合的に継続/神戸大など国内初/市民203人、1年半かけ調査」の記事が掲載されました。神戸新聞NEXTの記事(会員限定)はこちら

※日本医療研究開発機構(AMED)から令和5年度「予防健康づくりの社会実装に向けた研究開発基盤整備事業 エビデンス構築促進事業」に採択された「認知症予防を目指した他因子介入の長期効果ならびに社会実装に向けた発展的介入の効果検証研究」が本学や神戸大学、SOMPOケア、丹波市などによって進められています。研究の一部として、兵庫県丹波市で、頭を使いながら体を動かす「脳ぴかエクササイズ」と名付けた「いきいき百歳体操」の追加プログラムを実施します。また、10月からは40~74歳の比較的若い世代も含めたオンラインの「運動」×脳トレ教室を開くことも決まっており、こうした、研究成果に基づく現場での新たな取り組みが丹波新聞9月8日付1面で紹介されました。同紙のオンラインの記事はこちら