社会リハビリテーション学科の学生が明石市災害ボランティアセンター開設訓練に参加しました
2025/01/28
明石市で大規模地震が発生し、災害ボランティアセンター(VC)を急きょ開設することになった事態を想定した訓練が1月25日、明石市立総合福祉センター(同市貴崎1)を拠点に開かれ、総合リハビリテーション学部社会リハビリテーション学科の香山芳範講師と社会福祉士を目指す学生4人が参加しました。
30年前、6434人が亡くなり3人が行方不明になった阪神・淡路大震災の経験を教訓とし、災害VCの設置と運営に必要な一連のプロセスを体験し、地域社会全体で災害対応力を向上させることなどが目的です。明石市社会福祉協議会が主催し、本学の4人を含む学生ボランティアや地域住民、明石市社会福祉協議会職員ら計70人が参加しました。
明石市内で1月11日、震度7の地震が発生して2週間後、避難所に多くの住民が避難している状況を受けて災害VCを立ち上げることになった想定で実施しました。被災者の状況把握とニーズ調査をスムーズに実施し、全国から駆け付けるボランティアの迅速な現場への派遣と調整が災害VCの使命となります。
全体会議後、訓練は災害VC開設準備作業から始まり、本学の学生4人らも加わってボランティアの受付作業も本番さながらに実施しました。この後、「訪問型活動」の参加者は、被災者が大勢いたり、避難所になったりしたと想定した施設で聞き取り訓練を実施し、「室内外活動」の参加者は総合福祉センター内で聴覚障害者への対応を中心にボードでコミュニケーションを取りながら訓練を実施しました。
社会福祉法人明桜会のグループホーム「やまゆりの家」で利用者や職員の聞き取り調査訓練にあたった浅倉隼人さん(3年次生)は「非常時に備えた日常の準備が重要だと改めて感じました。実践的な学びを得ることができました」と感想を述べました。猪多星瑛さん(3年次生)も避難所になると想定される市立王子小学校コミュニティ・センターで民生委員役の人たちに対する聞き取り活動の訓練を行い、災害ボランティアの役割について学びました。
「室内型活動」に参加した青木嘉希さん(2年次生)と中村陽奏さん(同)は聴覚障害のある被災者役の人らにニーズ聞き取り活動の訓練を実施しました。中村さんは、「災害発生前からの近所付き合いの大切さを実感しました」と述べました。
4人は「聞き取り用紙の多言語化や簡略化が必要だと感じました。情報を知らせるチラシや資料を分かりやすくする必要性を感じました」と、訓練を振り返っています。
神戸新聞の1月27日朝刊明石面の記事「災害時の活動 円滑に ボランティアセンター立ち上げ訓練 市社協職員と住民、学生ら」に、中村陽奏さんの「震災を経験したことがなく、ニーズをどう聞き取れば良いのか難しかった。被災者への接し方を学べた」とのコメントが掲載されています。
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