学部・大学院・教育
心理学部 教育目標・方針
ディプロマ・ポリシー(卒業認定・学位授与の方針)
心理学部では下記の能力を備えた学生に学位を授与します。
- 心理学の専門知識を習得し、医療・福祉・教育・産業・司法などの分野で専門知識を生かすことができる。
- 社会人として幅広い教養を身につけている。
- 心理現象を解明する適切な方法を駆使し、探求することができる。
- 社会の中で身の回りにある事象を観察し、問題の有無を適切に判断し、それを解決することができる。
- 心理学の専門知識や研究成果を第三者に適切に伝えることができる。
- 社会の一員として自らの意見や考えを的確に話し書くことができる。
- 社会の中で自らが所属するチームの一員として多様なメンバーと良好なコミュニケーションをとり、主体的な役割を果たすことができる。
- 教育現場で有効な、公民に関する体系的で専門的知識と指導法を習得することができる。
※ただし、上記8については「公民」の教職課程を履修する学生に限る
カリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施の方針)
心理学部では、卒業認定・学位授与の方針に揚げる能力を修得させるために、以下のような方針に基づき、教育課程を編成します。
1. 教育内容
1.共通教育科目(リテラシー領域)<2019年度以降入学生>1-1.言語分野
英語・ドイツ語・フランス語・中国語・韓国語・ロシア語・日本語(留学生対象)の基本的語学力の修得と社会人としての実用レベルの語学力の向上を目的とする。
1-2.情報分野
インターネット・メール・ワード・エクセル・パワーポイント・プログラミングなど社会の必須アイテムとなったコンピュータの基本的な技能、および情報に関する初級レベルの資格取得に足る知識の修得を目的とする。
1-3.基礎思考分野
小論文やレポートの作成法など専門教育の基盤形成、あるいは就職試験や公務員試験など社会への関門突破のベースとなる基礎的な思考能力や時事問題についての基礎知識などを修得することを目的とする。
1-4.高大接続分野
「大学での学びへのソフトランディング」として、学部の基礎教育科目につなげるべく、高等学校での教科科目と学部教育との接続を目的とした「入学生の学び直し」を目的とする。
1-5.キャリア教育分野
1年次生から就職活動に向けて、自己理解を深め、現場の知識を学ぶことで、就業力の向上を目的とする。
1-6.国際化推進分野
日本語を母語としない留学生が日本語を身に付け、日本への理解を深めること、学生同士が互いに交流を深めること、短期海外研修で語学力を向上させることなどを目的とする。
1.共通教育科目(リテラシー科目群)<2018年度入学生>
1-1.外国語分野
英語・ドイツ語・フランス語・中国語・朝鮮(韓国)語・日本語(留学生対象)の基本的語学力の修得と社会人としての実用レベルの語学力の向上を目的とする。
1-2.情報分野
インターネット・メール・ワード・エクセル・パワーポイントなど社会の必須アイテムとなったコンピュータの基本的な技能、および情報に関する初級レベルの資格取得に足る知識の修得を目的とする。
1-3.基礎思考分野
小論文やレポートの作成法など専門教育の基盤形成、あるいは就職試験や公務員試験など社会への関門突破のベースとなる基礎的な思考能力や時事問題についての基礎知識などを修得することを目的とする。
1-4.社会人入門分野
就職活動に向かう時期の3年次を中心とし、社会人として必要な常識、コミュニケーションのとり方、情報収集の方法などのキャリア教育を行い就業力の向上を目的とする。
2.共通教育科目(リベラルアーツ領域)<2019年度以降入学生>
初年次を中心に開講する共通教育科目では所属学部の専門分野以外の学問領域の魅力を分かりやすく伝えるためのリベラルアーツ領域を設定し、幅広い教養を修得できるようにする。この中には心理学部の学生が履修できる以下の4分野があり、多様な科目の中から自らの興味や将来の目標に応じて科目を選択できる。
2-1.神戸学院教養分野
ジェンダー論、男女共同参画推進論、文理10学部の総合大学としての強みを生かした教養(リベラルアーツ)科目を展開し、文化・社会・自然に対して幅広く考察する。
2-2.地域学分野
本学の周辺地域環境を活かした教育プログラムを展開し、観光や地域理解について幅広く考察する。
2-3.芸術分野
美術、音楽などの芸術分野において、少人数クラスでの演習科目を含めた教育プログラムを展開し、芸術について幅広く考察する。
2-4.スポーツ科学分野
スポーツ科学において、少人数クラスでの演習科目を含めた教育プログラムを展開し、スポーツ科学について幅広く考察する。
2.共通教育科目(リベラルアーツ科目群)<2018年度入学生>
初年次を中心に開講する共通教育科目では所属学部の専門分野以外の学問領域の魅力を分かりやすく伝えるためのリベラルアーツ科目群を設定し、幅広い教養を修得できるようにする。 この中には以下の4分野があり第1セメスターにそれらの「入門」科目を履修した後、第2セメスター以降は、多様な科目の中から自らの興味や将来の目標に応じて科目を選択できる。 また、各分野に「演習」科目を開講し、他学部の学生とともに、少人数クラスでのディスカッションなどを通して、切磋琢磨しあう機会が得られる。
2-1.人文科学分野
各地域の社会と文化、歴史、芸術、人間の精神活動などについて幅広く考察する。
2-2.社会科学分野
現代の社会的事象、政治・経済・法律など社会生活に関わる問題を幅広く考察する。
2-3.健康科学分野
心理学、栄養学、薬学、医学、リハビリテーション学、スポーツ科学など、人の心と体の健康に関する問題を幅広く考察する。
2-4.地域学分野
ひょうご学、神戸学、明石学、観光学など本学の周辺地域環境を活かした教育プログラムを展開する。
3.専門教育科目 講義科目群
3-1.基礎講義科目群
基礎講義科目では、心を生み出す仕組みや認知と行動の多様性に関わる基礎的理論を「行動科学概論」で学修し、心のはたらきを実証に基づいて理解するための研究や調査の方法の基礎について「心理調査概論」で学修する。
3-2.専門講義科目群
専門講義科目では生物-心理-社会モデルを念頭におき、より発展的な心理学の知識と技能を学修する。生物学的機構・医療に関わる心理学科目として、「人体の構造と機能及び疾病」、「精神疾患とその治療」や、「行動神経学」などを学修する。 心理学主要領域における一般法則や理論(モデル)、学説を学ぶ心理学科目として、「心理学概論」や「知覚・認知心理学 」、「感情・人格心理学Ⅰ(人格)」、「発達心理学」、「学習・言語心理学」などを学修する。社会文化的機構に関わる心理学科目として、「関係行政論Ⅰ・Ⅱ」などを学修する。 また、生物学的機構・医療を踏まえた心理学主要領域における一般法則や理論、学説を学ぶ心理学科目として、「神経・生理心理学Ⅰ(生理)」や、「神経・生理心理学Ⅱ(神経)」、「健康・医療心理学Ⅱ(医療)」などを学修する。社会文化的機構を踏まえた心理学主要領域における一般法則や理論、学説を学ぶ心理学科目としては、「社会・集団・家族心理学Ⅰ(社会・集団)」や「社会・集団・家族心理学Ⅱ(家族)」、「消費者心理学」を学修する。 さらに、心のはたらきを実証に基づいて理解するため、より専門的な心理統計や研究法について学ぶ心理学科目として、「心理学研究法」や「心理学統計法Ⅰ」、「心理学統計法Ⅱ」を学修する。これらの学修を通じて心理学を社会で実践的に活用する知識と技能の獲得を目的とする。
心理専門職を目指し公認心理師への対応を考慮した心理学科目としては、上述した発展的な心理学の知識と技能を学修する心理学科目に加えて、心理学的な支援に関して学ぶ、「公認心理師の職責」や、「臨床心理学概論」、「心理学的支援法Ⅰ・Ⅱ」といった心理学科目を学修する。 さらに、医療、福祉、教育、産業、司法の各分野における心理支援の実践を学ぶ科目として、「教育・学校心理学Ⅰ(学校)」や、「福祉心理学」、「産業・組織心理学」、「司法・犯罪心理学」などの心理学科目も学修する。
4.専門教育科目 実習科目群
4-1.基礎実習科目群
初年次の「心理学入門実習A・B」では、さまざまな心理学の世界を「体験し」、事象の観察力、他者と接する態度・姿勢を学修する。「心理学入門実習C・D」では心理現象を生み出す仕組みとして生物学的・認知的・社会文化的機構を反映した医療心理学、発達心理学、臨床心理学、社会心理学の初歩的な研究手法について、実習体験を通して主体的に学修する。
4-2.専門実習科目群
2年次の「心理学実験Ⅰ・Ⅱ(実習)」では、心理検査や調査の実施、系列位置学習効果の検討や大脳モデルのデッサンなど基礎的な実験・観察・調査を行い、詳細なレポートを作成し実験方法やプレゼンテーション法を学修する。3年次の「心理学専門実習Ⅰ・Ⅱ」では、より専門的な研究法を主体的に体験・実演することを通して、各種研究法の理解を深める。これら科目においては、社会の中で身のまわりにある事象を観察し、問題の有無を適切に判断し、それを解決するために心理学の研究手法を利用できることを目指す。 こうした取り組みにより、社会の中で主体的に他者と良好なコミュニケーションをとり自らの役割を果たすことの重要性を理解することと、心理学を活用して現場で生じる問題の把握とその解決法を模索する力を学修することを目的とする。
心理専門職を目指し公認心理師への対応を考慮した実習科目としては、上述した「心理学実験Ⅰ・Ⅱ(実習)」の学修に加えて、4年次の「心理実習Ⅰ・Ⅱ(専門職実習)」において、医療施設や福祉施設、教育施設、矯正施設、就労支援施設、企業などの学外実地研修を行い、心理専門職として他職種と連携し、心理学の実践を学修する実習をそれぞれ行う。
5.専門教育科目 演習科目群
5-1.基礎演習科目群
初年次の「心理学入門ゼミナール」では、大学で必要な基本的な学修技術を修得し、自らの意見や考えを的確にプレゼンテーションする能力を学修する。2年次の「心理学基礎ゼミナール」では、原著論文や総説などの専門論文の講読を行い情報収集力、プレゼンテーション能力を学修するとともに心理現象を解明する適切な方法を学修する。
将来のキャリアのことを意識し,初年次の「社会の中の心理学Ⅰ・Ⅱ」では、ディスカッションやグループワークを通して、心理学に基づくキャリアの意識の形成・キャリアデザインの構成、そして、スキルの習得およびキャリアイメージの形成を促進する。2年次の「社会の中の心理学Ⅲ・Ⅳ」では、年間のPBL実践活動に基づくエンプロイアビリティの向上を図り、将来における自身のキャリアへの再考につなげていく。さらに、3年次の「社会の中の心理学Ⅴ」では、それまでに行われた実践活動に対するまとめおよび就職活動への活用に対する理解を深める。
5-2.専門演習科目群
3年次の「心理学専門ゼミナールⅠ・Ⅱ」では、卒業論文の作成過程に見通しをつけ、研究計画を作成する。「講読演習Ⅰ・Ⅱ」では、さまざまな領域の心理学の学術論文を読み、論文要旨を理解し、それらを適切に発表する。これらを通し、社会生活に必要な思考力・判断力・表現力を学修することを目的とする。 4年次の「心理学発展ゼミナールⅠ・Ⅱ」では、実際に実験・調査などの研究を行い、学修の集大成としての卒業論文につなげていく。
心理専門職を目指し公認心理師への対応を考慮した演習科目としては、「心理演習Ⅰ・Ⅱ(専門職演習)」において公認心理師として必要な知識や技能の基本的な水準の修得を目的とし、具体的な場面を想定したロールプレイや事例検討などを行う。また、「心理演習Ⅲ(専門職演習)」では、支援方法や多職種連携など現場実習と関連するさまざまな事項の実践的な修得を目指す。
6.卒業論文
「卒業論文」ではそれまでに学修してきた心理学やそれにとどまらない幅広い知識・技能と問題発見力や調査力を用いて自分でやるべきことを見出し、そのための最適な方法を見つけ、遂行し、まとめて適切に発表することができる能力を学修する。 具体的には演習科目群の中で具体的な調査・研究計画を立案・遂行し論文を作成する。卒業論文の授業を通して、心理学の知識の体系化をはかり、研究成果を効果的に伝える技能を学ぶだけでなく、他のさまざまな観点を持つ受講生と協働して学び、主体的に研究を遂行する態度を獲得することを目指す。
2. 教育方法
- 共通教育科目
初年次を中心に開講する共通教育科目では学部教育の基礎となる技能すなわちリテラシーを修得するための科目群を設定し、大学で学んだ専門知識や教養を社会で活かすために社会への突破口となる基礎思考力、社会人として必要な基礎的な実践能力を育成する。 - 専門教育科目
専門教育科目の基礎科目群と専門科目群のどちらも、講義科目・演習科目・実習科目を1年次から4年次まで段階的かつ重層的に配当する。また、授業形態の特性を生かし、主体的な学びを支援する。
基礎科目群では、心理現象を解明する適切な方法を身につけ、社会の中で身の回りにある事象を観察・判断・問題解決できる基礎的技能と能力を身につけさせる。また、心理学の専門知識の基本的部分を理解し、それらに対する自らの意見や考えを的確に伝達する方法も学修させる。
専門科目群では、心理学のより発展的・実践的な専門知識を修得し、医療・福祉・教育・産業・司法などの分野で専門知識を生かす方法を学修させる。心理学の専門知識や研究成果を適切に伝達する方法を修得させ、社会の中で自らが所属するチームの一員として多様なメンバーと良好なコミュニケーションをとり、主体的な役割を果たせる態度を身につけさせる。
アドミッション・ポリシー(入学者受入れの方針)
心理学部は、神戸学院大学の建学の精神「真理愛好・個性尊重」および心理学部が掲げるディプロマ・ポリシーの主旨に賛同し、その獲得をめざして学ぶ意欲がある以下のような人たちの入学を期待しています。
- 大学で学ぶために必要な高等学校卒業相当程度の基礎学力を有している。
- 心理現象に関心をもち、理解を深める努力をする。
- 多様な他者との相互理解に努める態度をもつ。
- 積極的に社会とかかわる意欲をもつ。
- 社会での経験や海外での経験を学びに活かす意欲がある。
<2025年度以降入学生>
<参考> 各入試との関連
◎=重点項目 ◯=関連項目
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