心理学部の村井佳比子教授が体験型公開講座-健康づくりサポートプログラム-の「『じぶん実験』してみませんか?」を実施しました
2022/12/20
心理学部の村井佳比子教授が、12月18日に神戸三宮サテライトで、「健康づくりサポートプログラム Program2『じぶん実験』してみませんか?」を開催しました。
この企画は、軽い運動を習慣化することで起こるカラダの変化を体験し、痛みに負けないカラダづくりを目指す計3回で構成されたプログラムで、今回はその第2回目です。
本プログラムでは、運動を継続するための目標設定を心理学の一つ「行動分析学」の知見からアドバイスをするプログラムです。
当日は佐野春菜さん、小倉諒さん、水野悠斗さん(大学院心理学研究科)の3人がスタッフを務めました。
プログラムは3班に分かれて行われ、最初にウォーミングアップとして「井戸端会議」というものの見方の練習を行いました。「井戸端会議」では、一人ずつ「続けたいけど、続かない」「やりたいけど、うまくいかない」ことをテーマに話し、聞き手は話し手の話の中に隠れている素晴らしい態度やその人らしさについて、話し手に伝えるというものです。
「先回りして声をかけてしまう」という話し手の「うまくいかないこと」に対して、聞き手側から「良くしてあげようという親切な方」と前向きな言葉があり、話し手は新たな気づきを得ていました。
続いて『じぶん実験』について、村井教授より説明がありました。行動分析学をバックグラウンドにした研究を行っている村井教授は、「自分の行動を観察してどのようなメカニズムで維持、または維持されないのかということを調べていくのが行動分析の立場である」と説明。そして、行動分析学を自分自身の行動で実験を行う『じぶん実験』の目的は、「自分の行動を理解すること、自分の願う方向に行動を変化させていくこと」と話しました。
その後、事前に参加者から提出いただいたワークブックを元に、院生3人がフィードバックを行いました。フィードバックでは、参加者が身に付けようとしている行動を院生が推測し、その行動を続けることの良い面・悪い面をダイアグラムにまとめて参加者と共有しました。さらに、村井教授は「健康に関しての行動は、すぐに結果が出るものではないため、意図的に良いことが起こるような工夫が必要」、「数か月後に再度測定し成果を確認する、という中間目標を立てることは効果的である」と話しました。
院生からのフィードバックに、参加者は「自分でも意識していなかった部分に気づいてもらい自分自身を再確認できた」等の感想を述べました。
最後に参加者はフィードバックを元に新たな目標(行動)を考え、各班で出た各々の目標を院生が発表し共有しました。
新たな目標を考えるにあたり村井教授から「何分か何回か、という数字で表すと実行しやすくなる」「〇〇を減らす、〇〇をしない、という目標では行動としては難しい」「ネガティブな部分でなくこんな良いことがある、という部分を中心に考えることが大切」等とさまざまなアドバイスがありました。
プログラムを終え、参加者からは「自分を見直すという良い機会をいただきました」「参加した意義があった」等の感想を話しました。
次回の測定会は2月18日の開催を予定しています。