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神戸学院大学

薬学部

阪神奈大学・研究機関生涯学習ネット主催の公開講座フェスタ2024で薬学部の辻本貴江准教授が講演しました

2024/11/22

講義する辻本准教授
講義する辻本准教授
辻本准教授の講義を聴く受講者
辻本准教授の講義を聴く受講者

阪神奈大学・研究機関生涯学習ネット主催による公開講座フェスタ2024が11月11日に開催され、薬学部の辻本貴江准教授が「元気で自立!フレイル予防で輝く未来へ」をテーマに、食事や生活習慣がどのように健康に影響を与えるかについて講演し、32人が参加しました。

辻本准教授ははじめに、フレイルについての説明を行いました。フレイルとは加齢や疾患によって身体的・精神的なさまざまな機能が徐々に衰え、心身のストレスに脆弱になった状態です。健康な状態から要介護状態へ移行する中間にあり、適切に介入することでフレイルから健康な状態に戻すことも可能であると話しました。その後、参加者は厚生労働省が作成したチェックリストを使用して、実際にフレイルの診断を行いました。

続いて栄養学、薬学の視点からフレイルを予防するための方法を紹介しました。タンパク質は体の構造や機能を維持する役割がありますが、炭水化物や脂質が不足した場合はエネルギーとして消費されます。タンパク質を失うことで筋肉量の減少や、血中で薬を運ぶアルブミンなどの減少につながります。バランスの良い食生活を送ることで、それぞれの栄養素が本来のはたらきを果たすことができると話し、1日に必要なカロリーやタンパク質の計算方法を紹介しました。

最後に、今日からできるフレイル予防として、いつもの食事にタンパク質を足すこと、運動をすること、社会参加をすることの3点を挙げました。特に運動について、「骨盤を立てて歩幅を広く」を意識して歩くことを勧め、辻本准教授が実演してみせました。

講義後には質疑応答の時間も設けられ、日常生活や栄養バランスなどについての質問が多く挙がりました。参加者らは「フレイルについて具体的に理解することができた」「さっそく日常生活に取り入れたい」など多くの感想を寄せました。

【参考】
阪神奈大学・研究機関生涯学習ネット(略称HSNネット)は本学を含めた大阪府、兵庫県の20の大学・研究機関で構成しており、高度で良質な生涯学習機会の提供を目的とした組織です。公開講座フェスタは平成10年度から始まり、参加大学・研究機関によるリレー講座を行っています。