「特殊災害発生時の協力に関する覚書」の一環で神戸市消防局が薬学部の授業を行いました
2008/05/09
本学と神戸市消防局が2007年10月1日に「特殊災害発生時の協力に関する覚書」を締結した一環で、2008年4月30日、5月7日~9日に薬学部2年次生の必修科目「演習実習ⅡA」に、神戸市消防局の方を講師に迎え、講義形式の授業と実技実習の授業を行いました。
2008年4月30日は、神戸市消防市民防災総合センター 消防科学研究所の前川さんを講師が、「化学と安全」というテーマで、火災につながる危険物質や人体に危害を及ぼす恐れのある物質、最近よく耳にする「硫化水素」などの内容を取り上げ、話をしました。今回の講義を終えて前川さんは、「最近は硫化水素を用いた事件が多発していますが、他人事ではなく、危機感をもち、身近な問題として捉えてもらえればと思います。今回の講習で硫化水素の特徴や危険性、対処法を説明しましたが、そのことを念頭においてもらい、自分がどのように動けばよいか考えてほしいです」と話していました。
2008年5月7日~9日は、神戸市消防局 特殊災害隊の方が消火器の使い方や実際に使われている器具について説明しました。また、特殊災害対策車両を用いて実演も行われました。
まず、実際に学生が消火器を使用し、使い方を理解した上で、消火器の種類・構造について説明がありました。また特殊災害が起こった際に使用する化学剤検知器などの各種測定器や化学防護服の説明があり、実際に学生数名が化学防護服の装着をさせてもらいました。最後に特殊災害隊の方が防護服等を着用し、気体・液体等を採取、検知器で測定し、現場から本学へ対応のアドバイスを求め、検体持込による分析の依頼をするなど特殊災害の発生を想定し、実演をしました。
この実習を終えて学生は、「今まで、消火器を使用したことがなかったのですが、詳しい使用方法を教えていただき、大変勉強になりました」「今回のような訓練の様子はテレビでしか見たことがなくテレビの世界のことだと思っていましたが、防護服を着て実際にどのように活動するのかがわかり、現実味がもてました」「測定器の説明を授業では聞いていましたが、実物を見たことがなくどのように使用するのかがわからなかったのですが、今回の講習で実物を見られてよかったです」と口々に感想を述べていました。