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神戸学院大学

薬学部

薬学部の武田教授らの研究グループが企業2社とバーチャル空間における学習コンテンツの共同研究を開始しました イマクリエイト、富士フイルムシステムサービスと連携

2022/12/08

バーチャル技術の活用によって座学以上の実践的な学習がいつでも可能
バーチャル技術の活用によって座学以上の実践的な学習がいつでも可能
VR学習コンテンツで実践学習する薬剤師業務の一例 計量調剤
VR学習コンテンツで実践学習する薬剤師業務の一例 計量調剤
VR学習コンテンツで実践学習する薬剤師業務の一例 無菌操作
VR学習コンテンツで実践学習する薬剤師業務の一例 無菌操作

薬学部の武田真莉子教授らの研究グループが、現実に作用する身体性のあるバーチャル技術の研究・開発を行うイマクリエイト株式会社(以下イマクリエイト)と富士フイルムシステムサービス株式会社と共同で、薬剤師(注①)業務に必要とされる技能の修得・向上を目的とした「するVR」(注②)を活用した実践形式の薬学生向け学習コンテンツの研究を始めました。

社会実装を視野に入れながら、まずは薬学生の臨床準備教育(注③)の場での使用を想定し、バーチャル技術を活用した薬剤師に必要とされる技能修得のための実践形式の学習コンテンツを開発し、実際にそれを教育に取り入れることで、有用性を検証していきます。

注①「薬剤師」とは
薬剤の適正使用を推進するという立場から、調剤、服薬状況の把握や薬学的知見に基づく指導(服薬フォローアップ)を通して国民の健康をサポートする重要な役割を担っている医療専門職です。薬剤師を目指す上では、臨床準備教育の中で、処方箋に基づく医薬品の調製、患者・来局者応対、服薬指導などの基本的な業務を修得することが求められます。

注②「するVR」とは
バーチャル空間では、物体の可視化や透過、ガイドの表示、重力や動きの出力等の現象や事象の操作、動きに対する即時フィードバックなど、テクノロジーの活用によって現実ではありえない体験が可能になります。このような、360度動画のような「見る」が特徴のVRではなく現実のように身体を使って得られるバーチャル空間だからこその体験性がある「する」が特徴のVRを、イマクリエイトでは「するVR」とよんでいます。

注③「臨床準備教育」とは
実際の医療現場を想定した実践形式の教育

■研究の背景はコロナ禍による実習機会の制限
医療系人材の育成を行う大学では、新型コロナウイルスの感染拡大によって実習機会に大きな制限がかかったことを契機に、教育手法の高度化や新たな技術の開発・導入が求められています。

そこで、実践形式の学習ができるポストコロナ時代に対応した新しい学習機会として、現実と同じような身体性のある体験ができ、しかもテクノロジーによるさまざまなアシストを受けながらの体験も可能になるバーチャル技術を活用した学習コンテンツの研究に取り組むことになりました。

■薬学生の臨床準備教育に役立つ「するVR」
薬学生の臨床準備教育では、調剤技術を修得するために、散剤(※こなぐすり)、水剤(※薬剤を水に溶かしたもの)、軟膏剤(※ぬりぐすり)など複数の調剤技術を実際の薬剤や器具を使用して学習するほか、患者・来局者への応対や服薬指導を修得するために患者とのコミュニケーション方法を学ぶプログラムもあり、座学で得る知識だけではなく実践形式の学習機会が欠かせません。

そこで、現実のような身体性のあるバーチャル体験「するVR」を開発する技術を生かした学習コンテンツをつくり、身につくまで何度も繰り返して基本的な薬剤師業務を実践し学習できる機会を学生に提供することで、どれほどの学習効果があるかを検証していきます。検証の結果は学習コンテンツに取り入れて改良を重ねることで、バーチャル技術を活用した学習コンテンツの社会実装を目指します。

「イマクリエイト株式会社」
所在地:〒141-0022 東京都品川区東五反田5丁目22-7 KAY&KAY West 101号室
代表者:代表取締役CEO 山本彰洋
U R L:https://ima-create.com/

「富士フイルムシステムサービス株式会社」
所在地:〒101-0054 東京都千代田区神田錦町3-7-1 興和一橋ビル5F
代表者:代表取締役社長 井上あまね
電 話:03-3291-2609(経営統括本部 人事総務部 総務グループ)
U R L:https://www.fujifilm.com/fbss/