薬学部の辻本准教授による土曜公開講座「正しい知識でフレイル予防-薬学と栄養学の視点から-」を開催しました
2023/11/28
11月18日、ポートアイランド第1キャンパスで薬学部の辻本貴江准教授による「正しい知識でフレイル予防-薬学と栄養学の視点から―」を開催し、97人が参加しました。
今秋の土曜公開講座は第86回となり、前半は現代社会学部の教員、後半は薬学部の教員が各研究分野を「私たちのくらしと文化」という統一テーマに基づき、全6回の講義を行っています。
今回の講義では初めにフレイルについての説明を行いました。フレイルとは加齢や疾患によって身体的・精神的なさまざまな機能が徐々に衰え、心身のストレスに脆弱になった状態です。健康な状態から要介護状態へ移行する中間にあり早期発見と適切な介入が必要になります。厚生労働省が作成したチェックシートを受講者に配布し、実際にフレイルの診断を行いました。
次に栄養学・薬学から見たフレイルについて辻本教授は「人間は食事によって栄養を摂取します。中でもタンパク質は体の構造や機能を維持するための役割がありますが、炭水化物や脂質が不足した場合はエネルギーとして消費されます。バランスの良い食生活を送ることで、それぞれの栄養素が本来のはたらきを果たすことができます」と話し、1日に必要なカロリーやタンパク質の計算方法を紹介しました。
最後に、今日からできるフレイル予防として、栄養をバランスよく摂ることと、運動をすること、社会参加をすることの3点を挙げました。また薬を服用する際は転倒などを防止するために座った状態で飲むことも伝えました。
受講者は「フレイルという意味が明確でなかったので参考になった」「きちんと食事をとることの重要性を改めて認識させられた」など多くの感想を寄せました。
次回は、12月2日に薬学部の中川公恵教授による「人生100年時代、骨の健康、考えていますか?」です。