薬学部の辻本准教授らが「第4回Home Infusion 研究 ~無菌調製講習会~」を開催し、担い手の薬剤師の皆さんに技術を伝えました
2025/04/11






「第4回 Home Infusion 研究 ~無菌調製講習会~」が3月29日、ポートアイランドキャンパスで、オンラインも併用して開催されました。テーマは「Home to Hospital to Home : 地域で支える、患者さん中心の在宅輸液療法」で、在宅医療におけるホームインフュージョン(注1)の普及と、担い手となる調剤薬局薬剤師の支援が開催目的です。第1部は、在宅中心静脈栄養法(HPN)についての講義、第2部は、実際にクリーンベンチ(注2)を用いて無菌調製の技術指導が実施されました。第1部はオンラインも含めて全国から約70人が参加、第2部は15人の薬剤師が現地参加し、盛況でした。
(注1)ホームインフュージョン:在宅で輸液や注射剤を投与すること。
(注2)クリーンベンチ:ほこりや微生物などの混入を防ぎ清浄な環境を保つためにフィルターや囲いを付けた作業台
開会にあたり、「Home Infusion研究会」代表を務める薬学部の辻本貴江准教授があいさつしました。第1部は、滋慶医療科学大学大学院の大石雅子教授が電解質輸液を中心に詳しく解説、辻本准教授は栄養アセスメント、栄養輸液の評価、処方設計について説明し、事前に出していた宿題の解説も行いました。続いて、千里金蘭大学栄養学部の井上善文教授(NST医師)の特別講演「在宅静脈栄養―長期間、安全に実施するためには―」があり、在宅静脈栄養の現状と課題について学びました。
第2部では、参加者は手洗い、無菌調製用ガウンに着替え、クリーンベンチの説明を受け、実際に無菌調製に取り組みました。3種類の処方箋に基づき無菌操作で調製し、さらに調製を加えた輸液バッグを輸液チューブにつなぎ、患者に投与する方法を学びました。また、医療用麻薬を投与する際に使用するバルーンタイプのPCAポンプに薬剤を充填する実習も行いました。
講習には、薬学部の江角悟講師、吉富なつめ実習助手、辻本准教授研究室の蔭山美風さん(4年次生)と立光佑圭さん(5年次生)、中田萌未さん(同)が各クリーンベンチで薬剤師の皆さんに技術指導しました。無菌調製の後、株式会社サンニシイチ地域連携室の新居伸吾管理薬剤師から、無菌調製を実施する薬局へ向けて、導入時の注意点を経験から話してもらいました。最後に、大石教授より閉会のあいさつがありました。
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