人文学部の矢嶋ゼミ生が、有瀬キャンパス周辺で地域の変遷を学ぶフィールドワークを行いました
2024/06/21
人文学部2年次前期の「実践演習Ⅰ」矢嶋巌教授ゼミでは、都市郊外地域の変遷について理解することを目的として、有瀬キャンパスから大蔵谷インターチェンジ付近にかけてのフィールドワークを6月11日に行いました。有瀬キャンパスは、17世紀後半に成立したと考えられている旧漆山新田村(1877年頃に生田村と合併して有瀨村が成立)に位置しています。
有瀨キャンパス北門の近くに見られる蔵やJA兵庫六甲の不動産部門が掲出する不動産管理の看板、神戸西消防団漆山分団の倉庫と火の見櫓(やぐら)の外観を確認した後、漆山公民館と厳島神社を通り、漆山自治会の墓地を眺め、それぞれの場所に見られる村の名残について班ごとに検討しました。
続いて、1970年代から2010年までの10年ごとの住宅地図を見ながら、県道沿いに立地する家電量販店や衣料品販売チェーン店、ファミリーレストランが、いつどのように変化して現在に至っているのか、班ごとに確認しました。
最後に、日向前バス停の近くに位置する17世紀後半の明石藩主である松平日向守信之を祀る記念碑「日向さん」の前で、地元の方から説明看板を設置した理由や命日に行われている祭礼、大蔵谷インターチェンジの開設と本学の開学以降における有瀬漆山地区の変化について、説明を受けました。
以上を通して、有瀬キャンパスが位置する漆山地区で目にすることができる江戸時代の村の名残や、高度経済成長期から現在にかけての地区の変化について理解するとともに、都市郊外である漆山地区の発展が旧市街地である明石市中心部の商業にもたらした影響についての示唆を得ました。
参加した学生からは「バスで横を通っているけれども日向さんのことは知らなかった」「大学ができてバスの本数が増えたことで有瀨から町へ通勤する人が増えたという話が興味深かった」との感想が聞かれました。
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