人文学部の大原良通教授とゼミ生が紅茶研究家の堀江敏樹氏の講演会を開催しました
2024/12/25
人文学部の大原良通教授とゼミ生が、有限会社ムジカティーの会長を務める堀江敏樹氏を講師に迎えて、講演会「神戸・紅茶・堀江さん 日本一の紅茶好き」を、12月15日に一般社団法人神戸産官学プラットフォームの拠点「KOBE Co CREATION CENTER」において開催しました。定員を大幅に超える応募があり、80人近い参加がありました。
講演会では、大原ゼミの学生が企画からパンフレットの作成、会場の設営、受付、司会、ファシリテーターを担当しました。
堀江氏は、紅茶文化に多大な影響を与え、長年にわたり業界の発展に尽力し、紅茶を愛し、その魅力を広めるために今も活動し続けています。堀江氏は、「紅茶(Tea)のT」と「敏樹(Toshiki)のT」をかけて、T-sanの愛称で親しまれており、本講演においてもT-sanと呼ぶことを案内するなど、和やかな雰囲気の中、講演会が始まりました。
講演は学生が作成したパンフレットの目次に沿って進行し、堀江氏が紅茶に出会ってから、紅茶専門店開業に至るまでのムジカの歴史とT-sanの70年以上にわたる紅茶との付き合いを語りました。
堀江氏は「紅茶をただの飲み物ではなく、心を落ち着かせ、安らぎを与える存在として捉えている。紅茶は日常生活に欠かせないもので、健康や精神の安定にも寄与している」と、紅茶を飲むことで心が落ち着き、活力が湧いてくると話していました。
さらに、プロとして最も大切にしていることは、「紅茶への深い理解と愛情」であり、紅茶との付き合いを通じて、その魅力にどんどん引き込まれていった熱い思いを語っていました。堀江氏の事業成功の裏には、紅茶を深く理解し、それを楽しむ姿勢があることが伝わってきました。
質問コーナーでは、参加者から「紅茶にまつわる最高・最低なエピソードを一つずつ教えてほしい」という質問に対し、「最高なエピソードは色々あるけど、感激するほどの紅茶に出会った時。最低なエピソードは紅茶が輸入自由化される前で制限が厳しかった時代、紅茶を持っていたことで、警察に取り調べを受けたことだ」と回答し、会場が笑いに包まれました。
また、研究発表では、大原ゼミの鶴海惇士さん、上宮唯菜さん(いずれも3年次生)が神戸と紅茶文化の歴史や発展についての発表を行い、参加者からも「神戸と紅茶がこれほどの関わりがあることに驚いた」との声がありました。
参加者からは、「ムジカの由来や経営の想いが聞けて嬉しい時間でした」「紅茶の歴史だけではなく、堀江さんの人生経験を交えたお話はとても貴重だと感じました」などの感想がありました。
企画・運営を担当した大原ゼミの井上まどかさん(3年次生)は「講演会で神戸と堀江さんのつながりや、堀江さんの紅茶への想いを知ることができた。運営面では課題も残りましたが、いい経験になった」と振り返り、山本太一さん(3年次生)は「大人向けの講演会の実施の難しさを感じた。この経験を、社会人になっても生かしていきたい」と話していました。
大原教授は「学生が主体となって、神戸の魅力を発見・発信していくような企画を今後もサポートとしたい」とコメントしました。