神戸学院大学

人文学部

人文学部の授業で日清紡ホールディングスの村上雅洋社長が講演しました

2023/10/13

村上社長の講演を聴く学生たち
村上社長の講演を聴く学生たち
「企業の真の価値は『人』」だと語る村上社長
「企業の真の価値は『人』」だと語る村上社長
積極的に質問する学生
積極的に質問する学生
熱心な質疑応答が繰り広げられた授業
熱心な質疑応答が繰り広げられた授業

人文学部の新居田久美子講師が有瀬キャンパスで担当するキャリア形成講義Ⅳの授業で10月10日、「名前は知ってるけど~何をやってるかは知らない♪」の動物CMで知られる日清紡ホールディングス株式会社の村上雅洋代表取締役社長が「事業は借り物、人が本物」の演題で講演しました。

村上社長は、大学生のころから現在に至るまでの試練や楽しかったことなどの経験をわかりやすく話しました。継続し続けるには、変化を進んで求め、つねに時代のニーズに先駆けたイノベーティブなものづくりで人の役に立つことに邁(まい)進してきたキャリア人生を語りました。就職活動中の3年次生や、合同授業として参加の中山文教授の実践演習Ⅱのゼミ生・大学院生が高い関心を示しました。

■ノーリスクが最大のリスク
「成長の中で、変化は当たりまえ。変わらない(安定している)ということは、成長が止まっている可能性がある」「失敗を恐れない。そして、失敗を許し、生かしあう組織でないとイノベーションは起こりにくい」「改革には理屈が必要、変化したら何が起こるかを理路整然と述べる人間ならではのリテラシーが必要だ」。講演は、前例踏襲や予定調和などから解放されることによって、挑戦に向かう勇気を与えてくれました。

■事業は借り物、人が本物
モノ・カネ・データは、ヒトに使われて初めて価値を生むこと、企業の真の価値は「人」であることを、大企業を束ねる社長から直接聞くことができた学生にとっては貴重な時間となりました。学生からは、「納得のいかない指示を受けた時、どうしたらいいのか」との質問があり、村上氏は、「学生のうちはどんどん意見を言うことが大切。しかし、企業では、決定事項は絶対。その中で、自分がどのように実行すれば成果につながるのかを考える。それが事業である」と明解に回答しました。

■過去ではなく、未来を選ぶ
学生が判断する優先順位については、自身の失敗の経験談をもとに、「無難で容易なものではなく、変革をもたらすものを選ぶ」ことをアドバイスしてくれました。学生からは、「才能よりも、努力や継続する力、全力で取り組む力のほうが大切なのだとわかった」「今日の話をうかがい、自分に自信をもって、こちらが会社を選んでやるという気持ちで臨みたいと思えるようになった」「これから社会に出ていく私たちに前向きな気持ちやメンタルの保ち方などを教えてくれた」などの感想がありました。

最後にこの授業を担当した新居田講師が、「失敗をしても諦めないことこそが継続」「対話や人との交流は、人文学部は得意な領域なはず。今日の話を糧に頑張ろう」と、皆にエールを贈り、村上社長に感謝の言葉を述べました。