地域研究センターなどが見学会&ワークショップ「朝霧川源流のため池と歴史を訪ねて」を開催しました
2024/07/31
有瀬キャンパスは、二級河川の朝霧川の上流に位置しています。この川でつながる明石市の朝霧小学校区まちづくり協議会環境部会と本学地域研究センターが市民を対象として企画した、有瀬キャンパス内を見学するフィールドワーク・ワークショップが7月28日に行われました。朝霧小学校区まちづくり協議会の西谷寛氏、水野裕行氏と、人文学部の大西慎也教授、矢嶋巌教授、福島あずさ准教授、鈴木遥講師が、解説役やワークショップのファシリテーター役を務めました。人文学部2年次生2人を含め、参加者は34人でした。
まず、有瀬キャンパスの教室で開会挨拶が行われたあと、矢嶋教授から本学創設の経緯、朝霧川上流域で本学が位置する有瀬の漆山地区の自然と歴史についての解説があり、次に福島准教授から過去の朝霧川の氾濫と気象条件について解説がありました。
続いて行われたフィールドワークでは、いずれも明石市の財産区の旧溜池で、有瀬図書館新館下に位置する新池や薬用植物園の下に位置する中池、洪水調整池を兼ねている第1グラウンド、谷の両側に位置する里山など、朝霧川上流域の自然環境に関して矢嶋教授と鈴木講師による解説を聞きながら見学したほか、旧明石市立天文科学館の大時計や有瀬図書館についての解説がありました。また、11号館9階に上がり、窓越しに朝霧川中下流域の様子、有瀬キャンパスのさらに上流側の様子を全員で観察しました。
後半のワークショップは演習室で6班に分かれて行われました。まず西谷氏から朝霧川の自然環境や子どもの頃の思い出、朝霧川を中心に行っている環境保全活動の取り組みが紹介され、続いて朝霧校区まちづくり協議会の水野氏から、不動産業の見地から土地が有する水害リスクの把握の重要性、過去の朝霧川における水害についての解説がありました。
この後、前半のフィールドワークでそれぞれが最も感じ入ったことを、参加者が絵や文にして模造紙に書くことにより班ごとに共有する取り組みが行われました。このうち、大西教授がファシリテーターとして加わった班では、大西教授が製作した朝霧川流域の地形立体模型を用いることにより、地形と水害発生リスクの話題で意見を交わしました。最後に矢嶋教授が、班ごとに模造紙に描かれた内容を紹介しました。特に複数の小学生らが有瀬キャンパスの薬用植物園で目にしたという食虫植物の絵を描いたことを紹介すると、盛んな拍手が起きました。
参加者からは、「朝霧川の上流の様子を初めて知ることができた、グリーンフェスティバル以外では初めて来たがとても面白かった」との声が寄せられるなど、充実した会となりました。