人文学部２年次後期の「実践演習Ⅱ」を履修している矢嶋巌教授ゼミが10月12日、高度経済成長期以降の明石市中心部における小売業の変遷について理解するために、明石駅から明石市大蔵本町の稲爪神社にかけて、フィールドワークを行いました。

ゼミ生は明石駅に集合し、明石ステーションデパートから引き継がれた商業施設であるピオレ明石や、旧ダイエー明石店跡に建設された再開発ビルのパピオスあかしについての説明を聞いた後、観光客でにぎわう「魚の棚商店街」中心部で店舗の変容を、古い住宅地図を用いて確認しました。

明石銀座を経て本町通り商店街を通り、大正時代の芝居小屋に由来する映画館を中心市街地活性化法の適用を受けて改装した大衆演劇場「明石ほんまち三白館」を視察した後、本町通り商店街の老舗煎餅店で、これまでの商店街活性化の取り組みや、三白館整備の経緯について聞き取り調査を行いました。

続いて、城下町時代の名残で荒物店が多かった鍛治屋町や、かつて司法事務所が集中していた明石簡易裁判所付近、江戸時代に西国街道の宿場町であった大蔵地区で、古い住宅地図を用いて街並みの変化を確認した後、秋例大祭が行われている稲爪神社で解散しました。

魚の棚や鍛治屋町では、人文学部と連携している大蔵谷獅子舞保存会による町回り奉納を見学し、今もコミュニティによって伝統的な民俗芸能が続けられている様子を実際に見ることができました。

11月には、郊外商業集積地域である有瀬キャンパスから大蔵谷インターチェンジ付近でフィールドワークを行う予定です。