東洋証券特別顧問の桑原同窓会長がGC学部の入門ゼミで特別講義しました
2024/07/25
本学同窓会長で、東洋証券株式会社の桑原理哲特別顧問が7月24日、グローバル・コミュニケーション学部の入門ゼミで「企業の見方、選び方~グローバルな視座・視野・視点」と題して特別講義しました。各コースの1年次生が受講しました。
桑原特別顧問は法学部を卒業し、1985年に同社に入社。営業部門の要職を経て、2017年から今年6月まで社長を務めました。
講義の冒頭で、世界のこれからの動きを予測するには人口の変化に注目する必要があるとして、国連の世界人口予測を基に主要国や地域が2022年を100とした場合に2050年の人口はどうなっているか、学生に考えてもらいました。現在人口世界一のインドは118になることや最も増加率の高いアフリカは192で2倍近くになることを紹介し、人口の増える国や地域は経済成長が見込まれることを指摘しました。
就職活動を見すえた企業の選び方としては、「世界経済の成長力を取り込む企業、成長が見込める市場へ参入する企業」が有望だとし、特に海外にビジネスの活路を探る企業への注目を促しました。さらに株式を上場している企業の場合はインターネットで投資家情報(IR)を見て、「有価証券報告書」の中の「対処すべき課題」を読むように提案しました。具体的には業界トップ3社の「対処すべき課題」を研究して業界の方向性を把握し、同じ課題・方針を持っている中小企業を探すという手法を紹介しました。「みんなが入りたがる大企業もいいけれど、この先はどうなるか分からないのだから成長しそうな中小企業にもっと目を向けよう」と、多くの企業の盛衰を見てきた証券会社トップならではの説得力のあるアドバイスでした。
学生へのメッセージとしては、就職は面接の機会を利用して「自分が活躍できる企業を自分で選ぶ」もので、面接時のポイントは「ありのまま『自分の言葉』で話をすること」だと述べました。面接担当者が聞きたいのは「あなたはどんな人ですか」ということだけで、「学生時代は好奇心を大切にしてどんどん行動していけば人間的な魅力も増す」とのことでした。
学生からは「これから伸びそうな企業はありますか」と質問が出ました。桑原特別顧問は「具体的な企業名は挙げられませんが、業界トップと同じような課題を認識している中小企業は面白いと思います。自分自身でその企業を取材してみてください。神戸学院大学は約10万人の卒業生がおられ、OB・OGを訪ねて勤務先の企業について直接聞いてみるのもいいと思います」と答えました。
最後に同窓会から本学に寄附いただいた災害備蓄用のパンの缶詰「みどりの救缶鳥+」が受講生全員に配られました。