神戸学院大学

グローバル・コミュニケーション学部

GC学部の中西教授がオランダのライデン大学でワークショップを実施しました

2024/07/04

ワークショップを実施した中西教授(左)とクランジュさん
ワークショップを実施した中西教授(左)とクランジュさん
ワークショップを実施した中西教授、クランジュさんと会場を訪れた中西教授の共同研究者で東京大学大学院の峯松信明教授(左)
ワークショップを実施した中西教授、クランジュさんと会場を訪れた中西教授の共同研究者で東京大学大学院の峯松信明教授(左)
ワークショップで話す中西教授
ワークショップで話す中西教授
ワークショップで話すクランジュさん
ワークショップで話すクランジュさん

グローバル・コミュニケーション学部の中西のりこ教授が7月1日、共同研究者でフランス・グルノーブルアルプス大学大学院生のシルヴァン・クランジュ(Sylvain Coulange)さんとともに、オランダのライデン大学でワークショップを行いました。

このワークショップは、言語の韻律的特徴を対象とした研究を発表する「Speech Prosody(スピーチの韻律)」という大会のサテライトイベントとして開催されました。外国語学習者が話すことばのリズムやイントネーションに興味がある研究者が世界中から集まり、英語だけでなく、オランダ語・スペイン語・ポルトガル語・フランス語・中国語など、さまざまな言語学習者の外国語習熟度や流暢さと伝わりやすさの関係性やその計測方法について議論をしました。

ワークショップの演題は「Measuring speech rhythm through automated analysis of syllabic prominences(中西教授の訳は『話し言葉のリズムを音節卓立(※注)の自動分析によって計測する』)」。GC学部の学生が2021年度から2022年度にかけて提出した34時間に及ぶスピーチ音声をコーパス化したものを、クランジュさんが開発した自動計測器を通して分析し、母語話者によるスピーチのリズムと比較する方法を紹介しました。強勢が置かれる音節と置かれない音節の、声の高さ・強さ・長さの違いを分析した結果、英語習熟度が高い学習者は、特に音節の長さの違いを母語話者に近い比率で区別して発音する傾向があることが分かりました。

※注:卓立とは、発話のある部分を強く言うなどして目立たせること

閉会時には、このワークショップに集まった世界各地の研究者が協力して、さまざまな言語を母語とする学習者による音声コーパスと分析方法を持ち寄って議論する場をこれからも設けることをクランジュさんが提案し、50人ほどの研究者からの賛同が得られました。

中西教授は「GC学部1、2年次生の平均的な英語習熟度は世界的基準で見ると不十分ですが、だからこそこのコーパスに価値があると考える研究者からワークショップの後でたくさんお声かけいただき、これまでのGC学部生の努力が認められたことがとても嬉しかったです。今回の分析結果を、今後の授業にどのように生かしていくか、引き続き考えていきます」と話しています。