神戸学院大学

グローバル・コミュニケーション学部

有名日本語教師の笈川幸司さんがGC学部英語コースの授業で講演しました

2024/10/21

笈川さんの講演を聴く学生
笈川さんの講演を聴く学生
講演する笈川さん
講演する笈川さん
笈川流の授業は「エンタメ感覚で行うこと」。
笈川流の授業は「エンタメ感覚で行うこと」。
授業終了後に笈川さんとポーズを取る学生
授業終了後に笈川さんとポーズを取る学生

中国など各国で活躍する日本語教師の笈川幸司さんが10月18日、グローバル・コミュニケーション学部英語コースの中西のりこ教授が担当する授業で講演しました。

まず、「言語習得と異文化体験」と題した講演では1年次生約150人が受講しました。笈川さんはNPO法人日本語スピーチ協会理事長を務めています。政治家秘書やお笑い芸人でもあった異色の経歴を持ち、中国の北京大学と清華大学で日本語教師をした後、北京外国語大学で修士号を取得。現在は世界各地で日本語学習者に講演して回るなど、豊富な海外体験と外国人に日本語を教えた経験からコミュニケーション力を高めるために大切にしていることを話してもらいました。

笈川さん流の授業のやり方は「エンタメ感覚で行うこと」を心がけ、難しい日本語から日本でのビジネスマナー、アカデミックな話し方、子育てについてまでも幅広く教えるといいます。

叱られたときの対応を例に挙げると、「すみませんでした」「ありがとうございます」「よろしくお願いします」の三つの言葉が大切で、「感情を込めてしっかり頭を下げて謝ると、叱咤はすぐに終わる(はずだ)」と述べました。

「立ってください」と言われて立ち上がるのは遅くても早くても好ましくなく、「周囲の動きに合わせて、空気を読んで」という集団行動でのマナーについても学びました。

「学生からは中国での生活を知りたい」と質問がありました。笈川さんは「朝から晩までずっと学生たちと一緒でした」と答えました。日本語の間違いをただひたすらに訂正する作業が終日続いた日々で、「人生山あり谷あり。この時期は深い谷底にいて、谷底での生活を楽しんでいました」と振り返りました。「体力的にきつかったが、死ぬ気で頑張ることにしよう」と思ったといいます。

日本語を上達してもらうポイントは「短くてポジティブな言葉を使ってほめること」。短い動画などを見て、感想を三つ、ポジティブな表現でフィードバックする(返す)練習も効果的だとして、実際に学生に言葉を選んで「ほめる」ことをやってもらいました。

さらに、受講した学生が語学学習で最も身につけたいスキルとして76・5%が挙げた「スピーキング」のコツについて、「歩きながら(フレーズを)覚えることです。中国人は3分間のスピーチを40分歩いて覚える。留学先で聞いた話は全部、暗記するくらいの覚悟で。(できると)自分を信じることが大事です」と、実践的な話を聞かせてもらいました。

笈川さんは中西教授が担当する「英語会話」の授業を見学し、午後からは「言語習得とキャリアデザイン」の演題で2年次生約120人を対象に講演しました。

こちらの笈川さんFacebookページにこの日の授業についての感想が書かれています。