神戸学院大学

グローバル・コミュニケーション学部

グローバル・コミュニケーション学部中国語コース眞島ゼミ生が神戸観光をテーマとしたプロジェクト成果発表会を開催しました

2022/12/12

国内旅行者向けの旅行プランを発表するゼミ生ら
国内旅行者向けの旅行プランを発表するゼミ生ら
学生の発表に耳を傾けるゲスト審査員の2人
学生の発表に耳を傾けるゲスト審査員の2人
旅行者の傾向をデータで示すゼミ生ら
旅行者の傾向をデータで示すゼミ生ら
あいさつするチャイナエアライン大阪支店の簫国智支店長
あいさつするチャイナエアライン大阪支店の簫国智支店長
あいさつする台北駐大阪経済文化弁事所の林育柔・文教課長
あいさつする台北駐大阪経済文化弁事所の林育柔・文教課長

グローバル・コミュニケーション学部中国語コースの眞島淳講師が担当する4年次生ゼミの卒業プロジェクト成果発表会が12月2日、ポートアイランドキャンパスD号館のアクティブスタジオで行われました。学生は3グループに分かれ、国内旅行者と関西地区在住中華圏出身者を対象とする1泊2日の周遊型神戸観光プランをそれぞれ提案しました。

■豪華ゲスト審査員に講評を依頼
成果発表会ではゲスト審査員として、神戸観光局の河上真吾観光部部長、チャイナエアラインの蕭国智大阪支店長、台北駐大阪経済文化弁事所の林育柔・文教課長(副領事に相当)の3人に質疑と講評を依頼しました。

各グループは事前に各種文献や統計資料をもとに調べた神戸市観光についての課題を明らかにした後、顧客のターゲットを設定し、アンケート・インタビュー調査やフィールドワークを行った上で観光プランを練り上げました。

■神戸観光の問題点 春と秋のイベントが少ない
発表はプレゼンテーションに10分、質疑応答に10分と設定しました。国内旅行者向けプランは母と娘、社会人1~2年目の女性、家族連れをターゲットとした観光プランが発表されました。神戸の観光の特徴として、「神戸ルミナリエをはじめ夏と冬は大きなイベントがあるが、春と秋は少ない」「交通機関の連絡やアクセスが良くない」という問題点の指摘がありました。神戸の名所として北野異人館街を入れるグル―プが多数ありましたが、「入館料が高いので、なかなか入館に踏み切れない」とコメントする学生もいました。また、灘区で酒造業関連の店が集まる灘五郷で日本酒の飲み比べをするなど、神戸らしさを満喫してもらうというプランも目立ちました。

■宿泊場所のプランもさまざま
ホテルに宿泊するプランが多い中で谷弥亮さんと三浦悠聖さんたちのグループは、家族連れをターゲットに想定し、コロナウィルス感染防止も考慮し、神戸市内の「しあわせの村」でキャンプするというプランを考えました。夜はカレーライスを作る計画にして調理施設も利用できることを紹介しました。さらに温泉施設のほか、レジャーや飲食店などもエリア内で楽しむことができるメリットを挙げ、施設巡回バスもあって交通手段の問題がクリアできることもプラス材料だと説明しました。神戸異人館街で現在使われていない「ラインの館」の2階を宿泊スペースとして提供してもらうなどユニークな案を発表するグループもありました。

■南京町の中華街での食事で古里の味を提供
今年度、コロナ禍の影響を受けインバウンド旅行者に調査を行うことが難しかったため、中華圏出身旅行客を対象とした観光プランについては、留学生など関西圏在住の中華圏出身者を対象にして提案しました。「母国の食事が恋しくなる」という声を拾い、南京町の中華街で食事などを盛り込みました。学生は「アンケート調査の結果より古里の味が恋しくなっている」「日本風の中華料理に興味がある」と理由を述べ、ゲスト審査員からは逆に新しい発想であるとの講評がありました。その一方、留学生は使える資金が限られていることから予算を絞ることが課題となり、神戸らしく神戸牛でリッチな夕食などのプランを入れると費用がかさんでしまい、「留学生をターゲットにしたプランとしては予算がかさみすぎているのでは」との指摘もありました。

学生たちは「どうやって旅行客を引きつければよいのか」というアプローチの仕方が限りなく存在する「観光」をテーマに、個々の知識や経験を共有してお互いを補い合い、試行錯誤をしながら自分たちの切り口で観光客をひきつける魅力を生み出すべくチャレンジしてきました。これから、学生たちは発表した観光プランを卒業研究の成果物として冊子にまとめ、プロジェクトの集大成としてゲスト審査員による評価、講評の内容をもとに自分たちが考えた観光プランについて詳細かつ批判的に分析・解説した卒業研究レポートを作成します。