経済学部がロボットシステムインテグレータ協会理事の講演会を開きました
2024/11/14
経済学部が就職・産業研究の一環として11月12日、一般社団法人日本ロボットシステムインテグレータ協会理事を務める髙丸工業株式会社(本社・兵庫県西宮市)の髙丸正代表取締役社長による講演会を実施し、「ロボットシステムインテグレータ」というまだ一般にはなじみのない業界の魅力について学びました。
ロボット産業について現状や歴史を研究している林隆一教授が司会を担当し、9ゼミの1年次生167人が受講しました。本学と日本ロボットシステムインテグレータ協会が共催しました。
「ロボットシステムインテグレータ(SIer)」とは、産業用ロボットを使用した機械システムの導入や設計、構築などを行い、周辺機器の製造も行なう事業者のことです。ロボットを導入しようとする企業などにロボットの活用について広くサポートしてくれる業種です。髙丸社長は「ロボットに命を吹き込む仕事」と表現し、産業用ロボットの模型や動画を見せながら学生に仕事のイメージが分かるように説明してもらいました。
産業用ロボットの生産は日本が世界のシェア約6割を占めているといいます。「ロボットの導入は今までは自動車産業などの大企業が中心でしたが、今後は全産業(の中小企業)にまで広がり、ロボットの利活用推進が経済成長の中心となる」と、髙丸社長は見通しを示しました。
さらに、ロボットの導入で作業員の働き方も随分変わると実感させる映像が次々と紹介されました。特に、オフィスにいて、ロボットの動きをそのまま表示するパソコン画面のマウス操作だけで、ロボット本体を動かすことができるシミュレーションシステムが実用化されていることも紹介されました。日本や世界の経済成長の歴史を振り返り、「ロボット業界はパソコン業界の後追いをしている」という観察から「ウィンドウズの導入でパソコンが一気に普及したように、ロボットも誰でも操作できるようにならなければいけない」と、業界の飛躍に向けた技術的目標も示しました。
最後に林教授が「今日受講させてもらったのは経済学部生ですが、文科系でもSIerの会社に入れますか」と質問しました。髙丸社長は「私の会社では社員35人のうち理科系は2人です。理科系の大学に行っても専門分野は細分化されているので、あまり関係ないです」と答えました。