経済学部の木暮准教授が神戸市のリカレント教育プログラムで講座を行いました
2024/02/27
産官学連携を通じて神戸市が実施しているリカレント教育の支援事業は、地域の未来とイノベーションの創出を担う人材の育成・定着をめざしており、本学の教員が協力しています。プログラムの1回目として、経済学部の木暮衣里准教授が2月21日、「もとまち こどもマルシェ~こどもたちの経験価値を高める地域の連携とブランディング~」と題し、神戸市中央区三宮町のセンタープラザ9階にあるKOBE Co CREATION CENTERにて講座を行いました。
「もとまち こどもマルシェ」は神戸学院大学が2017年より大丸神戸店と協働開催している「もとまちこども大学」の一つで、2019年度にスタートしました。「マーケティングに学ぶ」をテーマに、初年度はJA神戸六甲が参加、2020年度は新型コロナによるオンライン開催でした。2021年度より南京町にある元祖豚饅頭(まんじゅう)の店「老祥記」が連携に加わり、こどもたちと学生が「街・店・商品」の価値(魅力)を学び、伝えることに取り組んでいます。
大丸神戸店の接客(おもてなしの心)について学び、POPを作成する取り組みは初年度から変わりませんが、毎年新たな要素をプラスしています。2021年度はオリジナル豚まんじゅうの具材を決め、「伊藤園」の協力で中国茶とのペアリングを行いました。2022年度はオリジナル豚まんじゅうの具材を一般公募。タコと丹波の黒枝豆の2種類の豚まんじゅうを最終日に体験販売しました。2023年度は、VMD(視覚的な商品戦略)についても学び、大丸神戸店で行われた最終日の1日販売体験「LIVEキッチン」では、豚まんじゅう販売に加えて、その場でこどもたちが焼く「焼き饅頭」も提供しました。初回より人気の高い取り組みで、2023年度はこどもの参加人数を従来の8人から16人に増やしています。
講座で木暮准教授は「もとまち こどもマルシェ」5年間の活動を紹介した後、活動が継続している五つのポイントとして、①「こどもたちの学び」という共通の「想い」、②大丸神戸店(元町・旧居留地)、老祥記(南京町)という場所や、兵庫県・神戸にゆかりのある食品・食材という「地域とのつながり」、③「マーケティングに学ぶ」というテーマ、④こどもたち、お客さま、学生の「安全性(セーフティ)」、⑤関係者が対等な立場でリソース(資源)やシーズ(能力)を持ち寄る、「連携(協働)」があると話しました。こどもたちや保護者、学生も重要な価値の共創者であり、活動の核となる事務局の存在が非常に大きいと述べました。また「もとまち こどもマルシェ」ではこどもたちが活動から得ることのできる「経験価値」を重視していることを伝え、この活動がこどもたちの意識、保護者や「お客さま」の目線から、パインⅡとギルモアが1999年に示した「経験の4領域」である、Education(教育)、Escape(非日常)、Entertainment(娯楽)、Esthetic(美的)の全てを満たしていると話しました。
後半は木暮准教授が挙げた五つのポイントを基に、参加者の皆さんによるそれぞれの地域での活動内容を発表。参加者の皆さん同士の交流も活発で、和やかな講座となりました。
※本プロジェクトは、文部科学省の「地域ニーズに応える産学官連携を通じたリカレント教育プラットフォーム構築支援事業」の一環で開催されています。
2月28日(水)は現代社会学部の菊川祐幸講師が講座を行います。
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