経済学部の安達啓介講師が大丸神戸店でワークショップを実施しました
2023/07/24
経済学部の安逹啓介講師が7月23日にワークショップ「森林と木の役割と可能性を探ろう!~木を使って貯金箱やペンスタンドを作ってみよう~」を大丸神戸店1階メインステージ前で実施しました。
大丸神戸店とは、2018年に「地域社会の活性化と生涯学習の振興に関する包括連携協定」を締結し、将来を担うこどもたちの創造性を高めることを目的としたワークショップ「もとまち こども大学」を中心に、年間を通してさまざまな取り組みを実施しています。
今回のワークショップは、夏休み特別企画として6日間開催するプログラムの第1回目にあたり、小学生とその保護者10組が参加し、安達講師進行のもと、経済学部1年次生の品川隼人さんがサポートを務めました。
最初に、「森林」や「木」という言葉を聞くとどのような光景やモノを連想するか、という安逹講師の問いかけからワークショップが始まりました。日本にはたくさんの種類の森林があり、季節によって姿・印象が一変します。同じ木でも針葉樹(人工林)と広葉樹(天然林)があることを学びました。
また、「人の暮らしや文化は『木』に支えられてきました。木材は加工することで建物の柱や家具、紙の原料、燃料にもなります。それだけでなく森林は存在するだけで、山崩れを防ぎ、水を綺麗にし、二酸化炭素を吸収します。その一方、木材の価格が1/5まで激減したことによって、さまざまな問題が生じています」と話しました。
次に、36種類の木材サンプルを用いて木の個性に触れてもらいました。色、香り、手触り、密度、重さ。一口に「木」を言ってもさまざまな種類があります。そして、同じ種類・名前の木材であっても、木が生えていた場所の土壌や日当たり、周りの木や植物との競争状況、栄養状況、シカや野ウサギ、昆虫などによる被害等によって、色合いや木のきめ細かさや手触りが違うことがあると説明をしました。実際に36種類の木材を前に子どもたちは、香りや重さ、手触りを確認しながら「まったく違う!」と驚いた表情を浮かべていました。
世界の森林がとてつもない速さで消滅している一方で、日本では森林が増え続けています。しかしその豊富な資源を生かせておらず、新しい木の使い方が求められています。木の持つ可能性を考えてもらうために、実際に木を肌で感じながら、ペン立てと貯金箱を制作してもらいました。初めて金槌を使う子どももおり、慣れない手つきで保護者の力を借りながら釘打ちに挑戦。安達講師や学生サポートを受けながら無事に完成。出来上がったペン立てや貯金箱に紙やすりをかけながら、木の手触りを楽しんでいました。
最後に、「森林と人の間には深いつながりがあり、私たちにたくさんの恵をもたらしてくれています。日本は森林の豊かな国であるが課題が多く、SDGsにもつながる持続可能な森林利用はとても大切です。森林破壊は人の生活基盤も壊すことにつながり、森林の未来は私たちの未来であることを、このワークショップをきっかけに考えてもらいたい」と伝えました。
次回の「もとまち こども大学/夏休特別企画」は、8月5日に薬学部の福島昭二教授が「くすりの秘密と工夫を学ぼう!」を行います。
◎もとまち こども大学 特設サイト
※もとまち こども大学/夏休特別企画は「東洋経済オンライン 東洋経済education×ICT編集部」でも紹介されています。