経営学部の石賀ゼミが地域活性学会第15回研究大会で学生発表を行い、奨励賞を受賞しました
2023/09/06
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
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経営学部の石賀和義教授の3年次生ゼミが9月2日、兵庫県豊岡市の芸術文化観光専門職大学で開催された地域活性学会第15回研究大会に参加して学生発表を行い、奨励賞を受賞しました。
地域活性学会は、わが国の重要な社会課題、政策課題である地域活性化をアカデミズムの立場から支援するため、2008年12月に創設されました。今大会は、「小さな世界都市 豊岡の挑戦~ローカルとグローバル、環境と経済、演劇と日常~」をコンセプトにしており、開催地の豊岡市は、城崎温泉、コウノトリとの共生、豊岡カバンストリート、そばどころの出石に加え、芸術文化観光専門職大学と劇団青年団の誘致による「演劇」を通じた地域活性化など、多様なプロジェクトを推進しています。
石賀ゼミ生の学生発表は、みなと銀行と連携して進めたアクティブラーニングの成果 として以下の4点を説明しました。
①SNS版三方よしプロジェクト
Instagramを活用した学生向けサービスで、「売り手」「買い手」「世間」の三方に利益をもたらす近江商人の考え方をヒントに、「三方」として学生、銀行、地域の企業を想定し、学生のイチ推しショップなどをインスタアカウントに掲載し、ショップが学生向け割引サービスを行うというビジネスモデルを提案しました。
②SNSを強化する動画の作成
スマホアプリを使った手作りの動画コマーシャルとして、かわいい動物の人形を躍らせて、「みなと銀行は地域密着型銀行です」などのキャッチコピーをやわらかな文字で画面に表示したうえ、クラシックの名曲「愛のあいさつ」のメロディーにのせた歌声で流すという、癒やし系の作品に仕立て、成果発表会で上映しました。
③銀行社員による「広告塔」プロジェクト
銀行社員に立候補してもらい、大学生が推薦して候補者を選び、選ばれた人が「広告塔」となって活動してもらう手法を提案しました。少ないコストで実現できるうえ、他行が行っていないことで差別化が図れると説明しました。
④オリジナルキャラクター
「みなと銀行と言えば…という印象がない」、「銀行は堅いイメージがある」といった現状認識を示したうえで、お腹に錨のマークを入れたペンギンの「マリン君」と、目が「¥」の形をしている銀行社員風の「マネーくん」を紹介しました。
質疑応答では、「銀行のSNSに乗っかる場合と、自社や個人が自分たちで開くサイトを営業活動に使う場合では何が違うのか」との質問には、「銀行のSNSを利用する場合、売上げが増加したら融資につながるメリットがある」と回答しました。
「炎上リスクはどのように対処しているのか」との質問には、「事前に厳しいコンプラチェック体制を敷いている」と答えました。また、「アカウントはどのように管理しているのか」との質問には、「管理部署が許可したコンテンツのみを掲載しており、第三者にアカウントは付与していない」と答えました。さらに、「みなと銀行以外でこうした取り組みはあるのか」との質問もあり、「他行のことはあまりわからないが、銀行は横並び意識が強いとされるので、(効果がありそうだと分かれば)すぐに真似をされるのでは」と答えました。
会場の教員らからは、「非常に興味がわくプレゼンだった」、「SNSを絡めた産学金連携は珍しい」、「紆余曲折の過程も面白かった」などの意見が寄せられました。
最後に、開催委員から「厳正な審査を行った結果、地域活性学会の進歩に寄与し、今後いっそうの研究発展に期待します」として、奨励賞の表彰状を授与されました。
【成果発表会時の記事】
経営学部の石賀ゼミが株式会社みなと銀行、大学コンソーシアムひょうご神戸と「企業課題解決プログラム」成果発表会を開催しました