経営学部が神戸税務署による租税教室を開講しました
2024/11/22
経営学部が11月13日にポートアイランド第1キャンパスで神戸税務署による租税教室を開講し、同学部生118人が出席しました。
国税庁は、11月11日から17日までの1週間を「税を考える週間」として、税の意義や役割について能動的に考え、税に対する理解を深めてもらうことを目的とし、さまざまな広報広聴施策を集中的に実施しています。
今回開講した租税教室では「これからの社会に向かって」と題し、神戸税務署の大熊健署長が講義を行いました。
大熊署長は、はじめに、私たちの暮らしと税の関係について「警察、消防、ごみ収集、福祉などの公共サービスや、学校、公園、道路などの公共施設は私たちの納税によって機能しており、税金がどのように使われているのかを知ることも納税者として重要である」と話しました。また、消費税や酒税、たばこ税など身の回りにある税や、所得税の累進課税制度についても解説しました。
続いて、酒税に関わる業務を長年担ってきた大熊署長は、酒類業の状況について、近年、人口減少や健康志向の高まりから国内の酒類消費が減少しており、酒税の減収に対応するための日本産酒類の輸出促進や、海外からの認知度を向上させるプロモーションを積極的に行っていることを紹介しました。さらに、日本酒や焼酎、泡盛といった日本の「伝統的酒造り」がユネスコの無形文化遺産に登録される見通しであることにも触れ、日本産酒類が単なる商品としてだけではなく、日本の文化として注目されていることを伝えました。
大熊署長の講義後、神戸税務署の原田陽平税務広報広聴官が、確定申告書の記入方法を説明し、学生たちは実際に申告書の作成を体験しました。所得金額や控除金額を計算し税額を算出する場面では、馴染みがない内容に戸惑う様子も見られましたが租税への理解を深めることができました。
最後に、本学法学部を卒業し今年度から神戸税務署で勤務している留田真七斗氏が大熊署長と対談形式で、国税専門官を志望した理由や、入局後の研修、業務内容についての話をしました。学生からは公務員を目指す上で必要なことや、資格を取得するための勉強方法について質問が挙がり、留田氏がアドバイスを送りました。
参加学生の声
- 今回の講演をきいて、税のしくみと役割が理解できました。これまで税金の使い道までしっかりと把握できていませんでしたし、学生には関わりの少ない遠い話のように感じていました。しかし、税金が日常生活を支えているということに気が付きました。貴重なお話をありがとうございました。(3年次生)
- 税金はとられるもの、というイメージであまり良い印象を抱いていませんでした。しかし、本日、講演を聞いて、「とられる」のではなく、日々の潤滑油のような役割があることを知りました。税金が高い、という言葉をよく聞いてきましたが、適正な税金を払うことが、ひいては自分たちの生活に還元されることも理解できました。私はお酒を飲まないのですが、酒税のお話も興味深いものでした。そもそもお酒の種類がこんなにあるとも思っていませんでした。最後に、私たちは社会の中で共に生きていく上で、税金の役割が有意義に働いていることを実感しました。(3年次生)