経営学部の石賀ゼミが産学連携で「道の駅はが ブラッシュアップ プロジェクト」に取り組みます
2025/04/10






経営学部の石賀和義教授の3年次生ゼミが宍粟メイプル株式会社(本部・兵庫県宍粟市波賀町)、兵庫県信用保証協会と連携し、「道の駅はが ブラッシュアップ プロジェクト」をスタートさせ、4月9日、ポートアイランド第1キャンパスでキックオフミーティングを開きました。このプロジェクトは大学コンソーシアムひょうご神戸の2025年度企業課題解決プログラムの一つとして、今年度前期を通じて取り組みます。
宍粟市は兵庫県西部の岡山県と鳥取県との県境に位置しています。同市北部の波賀地区にある「道の駅はが」は南北に走る国道29号沿いにあり、巨大なリンゴのモニュメントが目印です。近畿エリアの「道の駅」第1号として1993年に開設されました。過疎化が進む地域にあって、姫路市から車で約2時間という立地条件を克服して、いかに利用客を増やして活性化するかが課題です。
■宍粟メイプルと県信用保証協会が取り組みを紹介
ミーティングには「道の駅はが」を経営する第3セクター、宍粟メイプル株式会社の名畑浩一取締役社長、同社から保証依頼を受けて経営支援業務にあたっている兵庫県信用保証協会経営支援部伴走支援課の堀口穣課長が参加、スライドを使って「道の駅はが」や地域の現状と課題、これまでの取り組みなどを説明してもらいました。また、大学コンソーシアムひょうご神戸の大島一英さんからも、大学間や産官学の連携事業などについての紹介がありました。
名畑社長は同社がコロナ禍による経営危機を経て2023年3月から新体制で再スタートを切り、「道の駅」2カ所(もう1カ所は「道の駅 みなみ波賀」)のほか、きねつき餅工房や食品加工所、温泉宿泊施設、オートキャンプ場、コテージ村の運営管理にあたっていると業務の概要を紹介しました。
「道の駅はが」ではEバイク(電動アシスト付きマウンテンバイク)25台を有料でレンタルしており、渓谷ツーリングのコースも設定したことや、かつて走っていた「森林鉄道」を復活させる取り組みを具体化させつつあることなどで、新たな魅力の創出に取り組んでいるとの説明は、熱意が感じられました。
また堀口課長は、学生があまり知らない信用保証協会の業務について説明し、協会は中小企業・小規模事業者が金融機関から資金を調達するサポートをする「公的な保証人」だと述べました。県信用保証協会は宍粟メイプル社からの保証の利用に伴って経営支援業務に入り、外部専門家の派遣により経営改善計画書を作ってもらい、モニタリングを実施していることなどを報告してもらいました。
■ゼミ生から「若者の視点採り入れて」などの声
この後、ゼミ生らはグループに分かれて「道の駅はが」活性化のアイデアを出し合い、代表者が報告しました。「道の駅単体では来てもらうのは難しいので、周辺の施設も一緒に盛り上げたらいいのでは」「動画サイトTikTokなどSNSを使って若者に知ってもらうことが大事では」「若者の視点を採り入れたらいいのでは。私たちの活動が終わっても視点が生かされるようにアイデアを体系化してほしい」などの建設的な意見が出て、名畑社長と堀口課長が「情報通信は大事なツールですね」などと感想を述べました。