神戸学院大学

経営学部

経営学部で神戸税関の業務について学び、本学卒業生の職員から業務の経験談を聴きました

2023/12/08

神戸税関の業務について学ぶ経営学部の学生ら
神戸税関の業務について学ぶ経営学部の学生ら
神戸税関総務部企画調整室長、佐々木高志さんの講演
神戸税関総務部企画調整室長、佐々木高志さんの講演
業務の経験談を語る本学卒業生の北野舞夏さん
業務の経験談を語る本学卒業生の北野舞夏さん

財務省神戸税関総務部企画調整室長、佐々木高志さんと監視部検査部門で働く北野舞夏さんによる税関業務についての授業を経営学部が12月6日、ポートアイランド第1キャンパスで実施しました。

■企画調整室長の佐々木高志さんから「使命と役割」を学ぶ
佐々木室長は「税関の使命と役割」と題して講演し、税関の三つの使命は、「適正かつ公平な関税等の徴収(税)」、「安全・安心な社会の実現(関)」、「貿易円滑化の推進」だとしました。不正薬物などの流入阻止、輸入貨物に係る税金の適正かつ公平な徴収という使命を果たしつつ、迅速な貨物の物流を確保するという両立させることが難しいことを実現するために日々努力していることも伝えました。

「安全・安心な社会の実現」のための業務は、空港での旅の荷物の検査、麻薬探知犬などを使った違法薬物の取り締まり、船内への立ち入り検査、コピー商品持ち込みの摘発をはじめとする知的財産の取り締まりなど多岐にわたることが紹介されました。

神戸税関の貿易額は輸出・輸入ともに昨年は13兆円を超え、全国の税関別でいずれも5位を占めているグラフが示されました。特に、神戸の海の玄関口とされる神戸港は、空港と港湾を含めた全国開港別で輸出5位、輸入8位にランクインし、神戸港が有数の貿易港であることも確認できました。

■法学部卒業の北野舞夏さんも検査部門で奮闘中
一方、北野さんは本学法学部を今春卒業したばかり。8カ月余りの業務の経験を通じて感じたことを語ってもらいました。職場は神戸港にあり、大型エックス線検査などを実施して貨物から持ち込みが禁止されている物品を発見するなど、「多岐にわたる業務を経験させてもらっています」と、報告してくれました。

神戸税関で働きたいと志望した動機は業務の幅が広く、研修が充実しており、身につけた知識を仕事に生かす挑戦の場が多いことだといいます。「学生時代は自分が何をしたいのかが分かりませんでしたが、いろいろな仕事ができて、専門業務のあるスペシャリストにも業務全般を担当するゼネラリストにもなれる税関が自分に向いていると思いました」と述べました。

■学生も積極的に質問
学生からは「(違法薬物の取り締まりなどでは)警察の業務とかぶっている部分もあるということでしたが、公安職員とはどう違うのでしょうか」と質問が出ました。佐々木室長は「私たちは行政職なので(取り締まりはしても)警察のような逮捕権がありません。自分に危険が迫ると逃げるしかありませんね」とジョークを交えて答えました。

また、「関税率を決める貨物の品目分類は新しい商品が出てくると判断が難しいのでは」との質問に佐々木室長は「室内着と外出着では関税率が異なりますが、最近は外でも着る室内着が出てきたので、より複雑になっています」と答えました。