宮城と神戸の大学生が交流する「神戸招へいプログラム」2014 開催報告書
1.目的
- 東日本大震災復興支援の一環で、宮城県の大学生を神戸に招へいし、神戸の復興経験を学ぶ機会を提供する。
- 宮城と神戸の学生ボランティアが交流し、親交を深める機会として、今後の連携づくりの機会とする。
- 大きな震災を経験した地域の若者が互いを刺激し合い、助け合うことで今後の復興およびまちづくりの担い手づくりの機会とする。
2.主催
神戸学院大学 東日本大震災 災害支援対策本部(本部長 岡田 豊基学長)
3.担当部署
神戸学院大学ボランティア活動支援室
4.日程
2014年10月10日(金)~12日(日)2泊3日
5.会場
神戸の復興地域、NPO、神戸学院大学キャンパス教室 他
6.招へい者
宮城県の大学生 合計8人 *以下、順不同
- 東北学院大学(宮城県仙台市)2人
- 東北福祉大学(宮城県仙台市)2人
- 尚絅学院大学(宮城県名取市)2人
- 石巻専修大学(宮城県石巻市)2人
7.学生スタッフ
- 神戸学院大学生 12人
- 一般公募者(東北支援の活動希望者)等 5人
- ボランティア活動支援室学生スタッフ 6人
- 引率:ボランティア活動支援室担当職員 1人
8.プログラム
※KPC=神戸学院大学ポートアイランドキャンパス
10月10日(金曜日)
開始時間 | プログラム | 場所等 |
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19:50 | 仙台空港発(スカイマーク157便) | 仙台空港 |
21:20 | 神戸空港着 →到着口で出迎えます | 神戸空港 |
22:30頃 | 宿泊施設到着 | 松陰大学会館 |
10月11日(土曜日)
開始時間 | プログラム | 場所等 |
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10:00 | 開会挨拶:田中康介 学生支援センター所長 (神戸学院大学経営学部教授) 自己紹介、グループワーク「互いを知り合う」 |
KPC教室(B321) ・B号館3階の演習室 |
12:00 | 昼食、移動 | 公共交通機関で移動 |
13:30 | 人と防災未来センター観覧・語り部 | 人と防災未来センター (神戸市灘区) ・講義はガイダンスルーム1(西館1階)で実施 |
15:30 | 休憩 | |
16:00 | 講義「阪神・淡路大震災の経験から」(仮) 清原桂子教授 神戸学院大学現代社会学部 |
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17:30 | 終了 |
10月12日(日曜日)
開始時間 | プログラム | 場所等 |
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10:00 | 前日の振り返り | KPC教室(B321) |
11:30 | 昼食 | |
12:30 | グループワーク (1)昨年の招へいP協議の報告 (2)各大学の取り組みの報告 (3)ディスカッション 「東北で求められていること、神戸でできること」 |
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14:30 | ワークショップ「学びの共有、今後への決意表明」 | |
16:30 | KPC出発 | |
17:45 | 神戸空港発 スカイマーク156便 → 仙台空港 19:10着、解散 |
計画時は10/13(月・祝)までのスケジュールであったが、台風の為、学生の安全を最優先し、急きょプログラムを1日間短縮した。
9.各プログラムの流れ、詳細:学生が企画
①.学びのフロー
②.各プログラムの詳細
【知る】:10/11(土)
10:00 | 1.主催者挨拶 :田中学生支援センター所長 |
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10:05 | 2.自己紹介
…大学名、学部、学科、名前、ニックネーム、出身地、趣味、この3日間の目標を1人ずつ発言。 |
10:30 | 3.アイスブレイキング
…東北は神戸、神戸は東北の学生と2人1組で自己紹介を言った後 |
10:50 | 休憩 |
11:00 | 4.グループワーク① 今の心境
…東北・神戸別でくじを引いて5人1組を4グループ作って今の心境にについて |
11:25 | 5.グループワーク② このプログラムで得たいこと
…①からグループを変更する。各自でポストイットに書き込んで、 |
11:50 | 6.午前終了・この後の説明 |
12:00 | 昼食 (場所:キャンパス) →KPC出発・移動 |
13:30 | 7.人と防災未来センター見学 |
15:30 | センター内で休憩・移動 |
16:00 | 8.講義 清原 桂子教授(神戸学院大学現代社会学部現代社会学科) 【会場】人と防災未来センター・ガイダンスルーム1(西館1階) |
17:30 | 9.プログラム「神戸を歩く」(夕食含む) |
【考える】+【共有する】:10/11(土)
10:00 | 1.前日の学びを班ごとに言語化し、発表する |
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11:30 | 昼食 |
12:30 | 2.考える(グループワーク) (1)昨年の招へいP協議の報告 (2)各大学の取り組みの報告 (3)ディスカッション「東北で求められていること、神戸でできること」 |
14:30 | 3.共有する 宮城の学生から1人1分ずつ今回のプログラムでの感想や自分の想いを言う。 それに対し、神戸の学生が一人ひとり感想や質問を言う。(くじの番号順で)終われば、宮城と神戸の学生が交代する。 |
14:00 | 4.決意表明 「この招へいを経て、自分はこれからどう支援に関わっていきたいか」を画用紙に書く |
15:00 | 5.書き終わり次第、前で発表ロードムービーにおさめる |
16:30 | 終了 → 神戸空港へ移動 |
10.学生たちの様子
2014年度 宮城県の大学生招へいプログラムの様子 10/10(金)~12(日)
11.招へい学生の感想 :東北福祉大学からいただきました!
今回、神戸招へいプログラムに参加し、東日本大震災、阪神淡路大震災などさまざまなことについて学ぶことが出来ました。
このプログラムに参加して一番に自分自身が減災や防災について持っている知識はまだまだであることを感じました。大学では減災・防災教育を活動としているサークルの一員であるので、ある程度理解はあるつもりでしたが、自分の勉強不足を痛感させられました。
人と防災未来センターは素晴らしい施設で清原先生のお話にもあった通り、東北にも必要であると考えました。人と防災みらいセンターでの学びは、今まで震災があったという現状から目を背けていた私にとって、改めて震災と向き合い現状を見つめ直していく良い機会になりました。
また、神戸学院大学の学生の企画力、話術、コミュニケーション能力はとても素晴らしかったです。今回、皆と話し、皆の減災や防災、支援に対しての強い意志を感じ、私も頑張らなければと強く感化されました。神戸の学生とはこれからも親交を深めて行きたいです。
今回のプログラムに参加したことを無駄にしないようサークル活動などで生かし、減災・防災について広めて行きたいです。今回はこのような貴重な体験をさせていただき本当にありがとうございました。また機会があったらぜひ参加させていただきたいです。
東北福祉大学2年次生 佐々木 志乃
今回、この招へいプログラムに参加して、たくさんのことを得ることが出来ました。
まず、学生同士コミュニケーションを通しての多くの友人が出来た事です。2泊3日という長い時間を共に過ごす事で、お互いについて知らないことをたくさん知ることができ、大学内では出会うことのないかけがえのない仲間を得ることが出来ました。
そして、もうひとつ得られたことがあります。それは、人と防災未来センターのワークショップで見つけた、子どもたちに分かりやすく減災・防災について教えることが出来るさまざまなアイディアです。私は、カルタやヒーローショーなどを通して子どもたちに楽しく減災・防災について学んでもらう活動を行っていますが、人と防災未来センターのワークショップで見つけたものの中には、双六やカードゲームのようなものなど、これまで考えつかなかった新しくて楽しいアイディアを多く発見することが出来ました。子ども達にも喜んでもらえると思います。こういったものを今後の活動の参考にしていければと思います。
神戸学院大学のみなさま、さまざまな企画を考えてくださり、本当にありがとうございました。今回のプログラムは私の中でとても意味のあるものでした。
充実した3日間を与えてくださり、感謝致します。
東北福祉大学2年次生 千葉 葵
12.実行委員学生の感想
今年の招へいプログラムは大学では3回目で、自分にとっては2回目の参加でした。初めて参加した前回は先輩たちに付いて行くばかりで、終わったあとはただ楽しかった、勉強になったという感想しか残らなかったこともあり、だからこそ今年は関わった全員に意味のあるプログラムにしたいと思っていました。準備の段階では企画から学生主体で動かせてもらえた分、だからこそしっかり一つひとつに理由があることをしたいと思っていたこともあり、責任やプレッシャーはすごくあったと思います。
終わってから思うのは台風の関係で1日短くなってしまったとはいえ、本当に濃い2日間だったというのが正直な感想です。特に清原先生の講義では、自分たちが活動している仮設住宅におけるボランティアの在り方について話してくださって、今まで感じなかったこと、考えなかったことに気付くきっかけになりました。また、その合間に普段なら会うことの出来ない東北4大学の学生と話して仲良くなれたことも大きかったです。同じ世代の人たちが思っていることを共有し合える時間はとても貴重でした。
今後に向けてですが、今回のテーマである【知る】【考える】【共有する】で得たことを個人個人、またこのつながりでどう発展出来るかにかかっています。阪神・淡路大震災について【知る】、そこで感じたことについて【考える】、そしてそのことを全員に【共有する】ということが神戸で出来たからこそ、個人では考えたことを普段の活動に、参加者全員の立場ではつながり続け、尚且つコラボなど2日間で出た案を出来ればと思っています。関西からは少し距離があり身近に感じる機会が少ない東北ですが、このプログラムを通してより多くの学生に知ってもらえればなと思います。
神戸学院大学2年次生 馬野 大輝
ボランティア活動支援室学生スタッフ 災害班