被災地支援活動
2013年12月20日(金)~23日(月) 学生ボランティア派遣 報告書
本ボランティアバスは「ひょうごボランタリープラザ」との共同開催です。
標記の件、下記のとおり報告いたします。
プログラム名 | 宮城県災害支援学生ボランティアバス(大学主催) |
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日程 | 2013年12月20日(金)~23日(月) 3泊4日(2泊は車中泊) |
行程・内容
12月20日(金)
16:45 | KAC141A教室集合(事前研修会) |
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19:00 | KAC 15号館前にバス到着、備品等積み込み |
19:45 | KAC 出発。バスにて宮城県へ。最初のSAでは夕食休憩として長めに休憩。 その後は途中SAにて2、3時間おきに休憩 ―バス車中泊― |
12月21日(土) ※石巻斑(12/22準備)と別れて活動(公共交通機関で移動)
08:50 | 沿岸部視察(閖上地区) ※バス内にて |
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09:25 | 石巻班は名取駅でバス降車(名取駅→仙台駅:JR仙台駅→石巻駅:高速バス、石巻駅→南境団地第5集会所:タクシー) |
09:35 | 名取市の仮設住宅で活動(ダルマ薬局手倉田店・駐車場にバス駐車) 活動準備・打ち合わせ(9:45~10:30) 活動時間:午前の部(10:30~12:00)、午後の部(13:00~15:30) 活動:エアコンと換気扇の掃除、集会所にて交流活動(石鹸デコパージュ作り) |
12:00 | 昼食休憩(グループごとに実施) |
15:30 | 活動終了、後片付け |
16:00 | スーパー銭湯極楽湯 名取店に向けてだるま薬局より出発 |
16:20 | 極楽湯にて入浴 |
17:20 | 宿泊施設に出発 ※17:00 石巻班はタクシーで宿泊施設へ |
18:20 | 松島町フットボールセンター(宮城県宮城郡松島町手樽字大蓬沢13-1) ―夕食をとり、就寝前に振り返り、翌日活動打ち合わせ― |
12月22日(日)
07:00 | 朝食 ~寝具の片づけ、部屋の掃き掃除、トイレ・風呂・洗面台の掃除~ |
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08:00 | 宿泊施設出発 |
08:40 | 沿岸部視察(30分程度) |
10:00 | 石巻市の仮設住宅で活動 活動時間:午前の部(10:00~12:00)、午後の部(13:00~16:00) 活動:第4団地班=踏み台づくり(20台)、第5団地班=クリスマス会 |
12:00 | 昼食休憩(グループごとに活動に合わせてとる) |
15:00 | 第4団地の活動終了。早く終わったため第5団地に合流。 |
16:00 | 活動終了(活動の進捗により柔軟に判断)、後片付け |
16:30 | ミニストップよりタクシーにて銭湯へ移動 |
16:50 | 地元の銭湯にて入浴 ※備品は休憩室「なごみ」に運び込むこと
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17:45 | 休憩室「のどか」にて本日の活動の振り返り |
18:30 | 銭湯を出発(神戸へ)。 途中SAにて2、3時間おきに休憩 ―バス車中泊― 最初のSAにて50分休憩(夕食、身支度) 最後のSAにて50分休憩(朝食、身支度) |
12月23日(月・祝)
08:20 | KAC帰着 学生、備品等のおろし |
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08:45 | 事後研修会(KAC141A教室) |
10:00 | 解散 |
参加者
本学学生19人 | (一般申込み8人、ボランティア団体VAF2人、就学体験者1人、ボランティア活動支援室学生スタッフ4人、防災・社会貢献ユニット4人) |
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引率者2人 | 守田 敦子(神戸学院大学 心理臨床カウンセリングセンター 職員) 垣谷 宜男(神戸学院大学 学生支援グループ 職員) |
活動詳細
12月20日(金)事前研修会
- 活動前の班ごとの最終確認作業、当日の作業の流れについて話し合いを行った。心理臨床カウンセリングセンター協力で、子ども、住民とのかかわり方等の指導、戸別訪問のロールプレイも行った。
事前研修会の様子
12月21日(土)名取市
《沿岸部の視察》
- 活動前に沿岸部、甚大な被害を受けた閖上地区の視察を行った(閖上地区)
- バス内から被災状況を視察し、学生スタッフより閖上地区の被災状況や現在の状況について説明が行われた。
門脇地区 視察の様子
《石巻班が活動準備に出発》
- 翌日のクリスマスパーティーの準備のため、石巻班が公共交通機関により石巻に移動、活動準備を行った。
《名取市仮設住宅 箱塚屋敷団地》
- 約160世帯の方が居住されている
- 集団移転ではなく、さまざまな地域から集まってできた団地。自治会があり、集会所も活発に活用されている
- 少しずつ転出する世帯が増えている様子。空き住戸が出始めている
名取市箱塚屋敷での活動
- 石鹸デコパージュ作り
集会所に集まり、住民の方々と石鹸デコパージュ作りを行いました。石鹸に紙ナプキンやシール、フェルトなどを使用し、石鹸をデコレーションし、クリスマスの飾りやプレゼント用として作成。
午前中は主に高齢者の方が集まり、世間話も交えながら石鹸デコパージュを作成し、徐々に緊張感もなくなり、学生も積極的に関わりが持てました。午後からは、部活動終わりの子ども達も集まり、午前と変わって賑やかな雰囲気の中で石鹸デコパージュを楽しみました。午前中に参加された方が午後に来た住民の方に教え住民同士の交流になり、有意義な活動となった。
石鹸デコパージュ作りをお手伝い
- エアコン、換気扇の清掃作業
仮設住宅の中で大掃除の手伝いを必要とされている高齢者世帯のお宅で大掃除をした。事前申し込みの希望に基づき、エアコンや換気扇を中心に掃除をした。東北地方はストーブ中心でエアコンを使う習慣があまりないため、学生たちの活動はとても役に立ったようであった。また、作業中に住民より世間話はもとより、震災体験や復興状況について、貴重なお話を伺うことができ、あまり集会所に出て来られない住民とも交流を深めた。
大掃除のお手伝い
【活動終了後の振り返り】
- 夕食後、宿泊地にて活動振り返りを活動内容ごとに班に分かれておこなった。その後、各グループから、活動内容の報告を行い、共有した。
振り返りと翌日の活動の打合せ風景
12月22日(日)石巻市
《沿岸部の視察》
- 活動前に沿岸部の視察を行った(門脇地区)
- バスから下車し、住居跡地など被災状況を視察した。
門脇地区沿岸部の風景
《石巻市仮設住宅 第4団地、第5団地》
- 第1~7団地において、約750世帯の方が居住されている
- 集団移転ではなく、さまざまな地域から集まってできた団地。班長、集会所管理人などが決まり、団地によっては住民主催の交流会が開かれている。仮設住宅周辺に戸建の新築住宅が建ち始めている
《石巻市第4団地、第5団地での活動》
第4団地での活動
- 踏み台作り
仮設住宅各戸の裏側に物干し場所があり、高所のために洗濯物が干しにくい。そこで住民から踏み台の作成の要請があった。有瀬キャンパスで木材の準備(購入、カット、やすりかけ)をし、搬入を行った。その後住民の方と一緒に20台分作成した。本業である大工の方もおり、分業するなど的確な指示のもと、午前中に20台完成。午後にはビス跡にやすりをかけ、住民宅に運んだ。
踏み台作りの風景
第5団地での活動
- クリスマスパーティーのお手伝い
2011年12月より毎年開催し、今回で3度目となる仮設住宅のクリスマスパーティーを、子どもたちが中心となって企画し、学生が一緒に盛り上げた。午前中はクリスマスパーティーの準備、プログラムの練習を行った。特に、参加者をもてなすためのお菓子作りは、子どもも楽しんで作っていた。
クリスマスパーティー本番は、子どもから高齢者まで大勢の住民にお集まりいただき、全員で出し物やゲームを楽しむことができた。
クリスマスパーティーの様子
【活動終了後の振り返り】
- 地元銭湯で入浴後、リーダー・班リーダーのもとで、今日の活動の振り返りを行った。活動内容ごとに班に分かれ、活動内容の共有、気づき・感想、被災者の方から聞いたこと、困ったことなどを共有した。
12月23日(月)事後研修会
- 疲れをいやすためのストレッチ体操、事後のケア(協力:心理臨床カウンセリングセンター)、学生の活動振り返りを行った。以下は参加学生及び引率者の振り返りコメント(一部抜粋)である。
事後反省会にて各自振り返り発表、アンケートの記入など行い、最後まで一体感を忘れない。
【学生】
- 昨年に引き続き12月バスに乗車した。うまくできなくてくやしい。また、現地ではまずは人として当たり前のことができることが大切である。
- クリスマス会の備品をバスからおろし忘れ、慌てふためいた。その対応が浅はかでスタッフとして反省している。(引率にしかられた)
- 学スタとしての役割を再認識できた。また、子どものためと思ってやったことが裏目に出るなど、関係づくりの難しさを実感した。
- 震災後3年目になる現地の様子を見ることができたことがよかった。活動にはもう少し主体的に動ければと反省している。
- 仮設住宅という狭い空間で生活されているご苦労を感じた。クリスマス会で子どもと接して、その難しさを学べた。将来、カウンセラーになりたいのでよい機会であった。
- 住民に「楽しかった」と言ってもらえた。「参加したくない」という子どもの誘い方が難しかった。次回も参加したい。
- 震災の怖さを実感した。木工や掃除をしながら住民の方と話をすることが大切と思った。木工は準備不足もあり、ゆとりがなく、住民と話ができなかったことが反省だ。
- 仮設の子どもは元気いっぱいで、思っていた様子とは違った。行かないと分からないことがたくさんある。
- 被災のことをお年寄りから聞けてよかった。クリスマス会は子どもが対象だが、大人も楽しめる行事をしたらよいと思った。
- 住民同士も気を使い合っておられる。ストレスの中での生活であると感じた。
- 事前準備、情報収集が足りなかった。次は自らが動けるようになりたい。
- 木工、クリスマス会に問題があったが、最終的には喜んでいただけたと思う。
- 人と話すことが苦手だ。クリスマスリーダーとして、個人的に反省している。準備で1日目に入ったとき、うまく子どもと接することができなかった。本番の2日目は頑張ったつもりだ。
- 掃除をして「ありがとう」と言ってもらえたことがよかった。課題は見えているので、次回に解決をしたい。
- 住民に覚えられている学生がいてうらやましかった。
- 先輩と話をして、ボランティアについて自分が考えているよりも深いことを考えていた。自分もそうなりたいと思った。
- 先輩として伝えたいこととして、今日、寝る前に学んだことを書いておくこと。そうすると自分の言葉になると思う。また信頼できる人に体験を話してほしい。大学のバスは少なくなっているので乗る機会がつくれないと思うが、神戸でできることがあると思う。
- 仮設の子どもたちが「さよなら」とちゃんと言えるようになっていた。活動を重ねるなかで、子どもたちが変化していることに気付いた。全体リーダーとして反省点が多い。特に準備不足が問題であった。主体的に動いてくれた学生に感謝したい。
【引率者】
- 住民の皆さんの強さ、優しさに触れられた2日間だったと思います。皆さんの活動も喜ばれ、初めての人も多い中、よく頑張ったと思います。まだ第一歩を踏み出したところです。次回同じような機会があれば子どもだけでなく、大人の方とも積極的にお話してほしい。また反省点は沢山出ましたが、「できたこと」もしっかり振り返り、自分の糧にして下さい。
- 引率は3回目だが、今回の活動は課題や反省点が多かった。メンバーも反省しているようなので、心理士として、それをどう生かすのかについて伝えたい。心理療法の臨床で実感することだが、何かの課題にぶち当たったときに、それを自分の課題として捉えられている方は解決していける可能性が高いと思っている。今回の経験もそれと同じで、失敗を人のせいにせず、自分の課題として捉えられるかによって、今後の成長につながると思う。また、準備不足と多くの学生が言っているが、これは毎回のバスで挙げられる課題である。では、それをどのようにしらたよいのかの案をだしてください。
以上