被災地支援活動
11月16日(金)~11月19日(月) 学生ボランティア派遣 報告書
このボランティアは、赤い羽根『災害ボランティア・NPO活動サポート募金』の助成を受けて実施しました。
標記の件、下記のとおり報告いたします。
プログラム名 | 宮城県災害支援学生ボランティアバス(大学主催) |
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日程 | 2012年11月16日(金)~19日(月)3泊4日(2泊は車中泊) |
行程・内容
11月16日(金)(神戸学院大学有瀬キャンパスKAC)
16:45 | KAC151H教室集合、事前研修会 |
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19:00 | KAC 15号館前にバス到着、備品等積み込み |
19:30 | KAC 出発。バスにて宮城県へ。最初のSAでは夕食休憩として長めに休憩。その後は途中SAにて2、3時間おきに休憩 ―バス車中泊― |
11月17日(土)
08:00 | 沿岸部視察(門脇地区)30分程度 |
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09:00 | ミニストップ石巻南境店(石巻市南境字新小堤156-1)駐車場で打合せ |
10:00 | 石巻市の仮設住宅で活動(第2・第4・第5の集会場に分かれて活動)
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15:00 | 活動終了、後片付け |
17:30 | 松島町フットボールセンター(宮城県宮城郡松島町手樽字大蓬沢13-1) ―就寝前に、振り返り、翌日活動打ち合わせ― |
11月18日(日)
08:00 | 宿泊施設出発 |
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09:00 | 沿岸部視察(閖上地区)30分程度 |
09:30 | 名取市仮設住宅で活動(バスはダルマ薬局手倉田店の駐車場に駐車)
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15:00 | 活動終了、後片付け |
16:00 | 現地の銭湯で入浴 |
17:30 | 銭湯を出発、神戸へ。途中SAにて2、3時間おきに休憩 ―バス車中泊― ※最初のSAにて食事および振り返り |
11月19日(月)
08:30 | KAC151B(24人定員)帰着 学生、備品等のおろし |
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09:00 | 事後研修会 |
10:00 | 解散 |
参加者
本学学生18人 | 一般申込み9人、ボランティア団体5人、防災・社会貢献ユニット4人 |
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石巻専修大学学生7人 | |
引率者2人 | 小野坂 敏見(神戸学院大学 栄養学部 教授) 玉井 信悟(神戸学院大学 教務事務グループ 職員) |
現地派遣者1人 | 四宮 千佳子(神戸学院大学 社会連携グループ コーディネータ) |
活動詳細
11月16日(金)事前研修会
- 活動前の最終確認作業、班分け、学生ひとりひとりの役割分担作業、当日の作業の流れについて話し合いを行った
- 積荷のチェック後、出発した
11月17日(土)石巻市
《沿岸部の視察》
- 活動前に沿岸部の視察を行った(門脇地区)
《石巻市仮設住宅 南境団地》
- 第1~7団地において、約750世帯の方が居住されている
- 集団移転ではなく、さまざまな地域から集まってできた団地。班長、集会所管理人などが決まり、団地によっては住民主催の交流会が開かれている
- 仮設住宅周辺に戸建の新築住宅が建ち始めている
- 住民の方々が学生たちを快く迎え入れてくれた
- 住民の方の笑顔と学生の笑顔が場を和まし、子どもたちも大はしゃぎであった
仮設住宅周辺マップの更新作業
- 2011年11月、仮設住宅周辺マップを作成した。一年が経過し、環境もだいぶ変化しつつあるため、更新することとなった
- 南境地区にある「石巻専修大学」の学生7名とともに活動を行った。完成まで連携協力していく予定
- 住民へ欲しい情報と、活用している情報を聞き取る活動を行うとともに、並行して、足を使って周辺を調査し、新たな情報を集めた
子どもと遊ぶ&リース作り
- 季節を少し先取りし、チラシを使ったクリスマスリース作りを行った
- 世界に一つだけのオリジナルリースが作れるとあって、喜んでいただいた
クリスマスリース作りの様子
【活動終了後の振り返り】
- リーダー・班リーダー・引率で、翌日活動内容について打ち合わせをし、方針を確定した
- リーダー会議終了後、全員で初日の振り返りを行った。活動内容ごとに班に分かれ、活動内容の共有、気づき・感想、被災者の方から聞いたこと、困ったこと、明日への抱負などを共有した
- 翌日活動の段取り確認を行った
11月18日(日)名取市
《沿岸部の視察》
- 活動前に沿岸部の視察を行った(閖上地区)
- 現地コーディネーターから被災状況や当時の様子を説明した
- 活動前に、黙祷を行いあらためて活動に対する重要性を確認した
《名取市仮設住宅 箱塚屋敷団地》
- 173世帯、約430人の方が居住されている
- 集団移転ではなく、さまざまな地域から集まってできた団地。自治があり、集会所も活発に活用されている
駐車場の安全対策に向けた活動
- 名取市の仮設住宅の中でも比較的高齢者が多い仮設であるが、駐車場に置いてあるブロックに躓き転倒し、怪我をする入居者が多いことが課題であった
- 特に冬場は雪が降るとブロックが見えず危険が増すことから、対応が急がれていた
- 自治会予算、本学(赤い羽根共同募金助成金)から支出し、対応した
- ブロックの代わりに駐車場番号を付したカラーコーンを配置することで対応。作業は住民の方々と一緒に行った
子どもと遊ぶ&クリスマスリース作り
- 寒空の中、子どもたちは元気よく学生と遊んだ
- 子ども、大人一緒に会話を楽しみながらクリスマスリース作りを行った
車両進入禁止のポスター作成
- 敷地内の一部を車両進入禁止にし、子どもの遊び場にしている。進入禁止のポスターが古くなっていたため、新たに作成した
【活動終了後の振り返り】
- リーダー指示のもと、前日同様活動内容ごとに班に分かれ、活動を振り返った
11月19日(月)事後研修会、活動振り返り
- 事後研修会では、学生が3泊4日で感じ取ったことを、ひとりひとり意見を述べた。以下は学生コメントの抜粋である
- (神戸学院大学 学生)
- 3日間、みんなと色々なコミュニケーションが取れた。住民とも、単に話すだけでなく作業をすることで、会話が広がりたくさん話ができた
- 震災からもうすぐ2年がたつが、現地にがれきはなく、今、津波の恐ろしさを感じるのは難しい。1年前より意識が薄れていると思う。自分ももう少し早くボランティアに参加していたら、もっと現地のことを知ることができたのにと後悔している。しかし友達に、「今がスタートでいいよ」と言われ、気持ちが和らいだ。今からでもできることはある
- 初めてなのでイメージが湧かなかったが、今回の経験をこれから生かせると思う
- 自分の生活の中では感謝の気持ちを表すことはないが、ボランティアで感謝される喜びを知った。人のために動いて感謝される感覚が、すごく新鮮だった
- 何回か行った中で、特に良いバスだった。一人ひとりの意識が高く、指示を待つ人がいなかった
- 自分のためになった。最初は不安だったが、充実していた。小学校跡を見て、「怖いな」と思った。子どもと積極的に遊べなかったのが後悔している
- 初めてなので、被災地では知らない人が来ることに警戒心があるのではないかと思っていた。むしろウェルカムな感じで安心した。視察では、小学校や更地の住宅街を見て、同じ国で起こっていることを自覚した
- 座学と現地に行くことは違う
- テレビでは現実感がなかったが、視察をしてから活動をするというプログラム構成は学ぶことが多かった。普通の生活をしている人がボランティアに行くのはどうかと思っていたが、感謝されて救われた
- 子どもと遊んで、私が元気づけられた。また参加したい
- いつも気を張って参加していたが、今回のメンバーは自発的にみんな動いていたので、ほっとした気分で参加できた。初心者や1回生も主体的に動いていた
- 今までは、準備をして活動して終わっていた。今回は次につなげようと思う。継続したいという気持ちに変わった
- 準備が短く不安だった。備品も迷惑をかけたが、みんなに協力してもらえてよかった
- 現地の子どもと関わることができて良かった。石巻で、区切られた場所にあるがれきの山を見て、2年経つのに思っている以上に爪痕が深いと思った。忘れてはいけない
- リーダーで緊張感が強かった。準備時間がないのにみんなが集まってくれて、スムーズに進んだ。みんなにサポートしてもらえてよかった
- (引率)
- 引率は、いい意味でやることがない、楽な引率だった。住民も楽しそうだった。他の人にもこの活動を伝えてほしい。今回の活動を生かして、今までできなかったことを日々考えていってほしい
以上