国立病院機構
神戸医療センター
国立病院機構神戸医療センターと本学は、薬学部の実習生受け入れ先として長年にわたり協力関係を結んできました。本学では、両者のより一層の関係強化と地域医療に対する貢献を図るため、2013年3月に包括的連携協定を締結。「薬学」「リハビリテーション」「臨床検査」の3つの部門ごとに窓口を設置し、連携体制を敷いています。
現在、栄養学部や総合リハビリテーション学部の学生が学びの一環として研修や見学を行う、あるいは、薬学部においては、同センターの臨床データをデータベース化するなど、協定締結以後、相互扶助の関係が深まりつつあります。
将来的には、人文学部人間心理学科を含めた医療・心理系学部に留まらず、2014年に開設した現代社会学部をはじめ経済学部など、文系学部も含めた幅広い分野での連携が期待されています。
神戸医療センターは、薬学部生の長期実習の受け入れ先として長年ご協力いただいてきました。昨年に包括的連携協定が結ばれてからは、さらに関係も強化されています。具体的な事例としては、神戸医療センターが保有する大腸がん患者のさまざまなデータを、本学の薬学部生がデータベース化し、それを元に臨床研究をしています。こうした作業を通して、学生は臨床実習とは別の視点から、臨床現場での薬剤師の役割をより深く知ることで成長でき、また他の学生にとってよい刺激となります。
神戸医療センターに限らず、医療現場には解決すべきテーマが山積しています。これらを大学が分析し、その結果を再び医療現場に戻し治療の改善に努めていただくといったことは、薬学の発展や地域医療への直接的貢献という意味においても大きな意義があると考えます。
薬剤師には、第一に“人のために尽くす”という医療人としての基本的な資質が必要です。そのうえで、科学的な分野に対する旺盛な知識欲があるということも大事。さらには、これらからの薬剤師には、医療現場での正確かつ高い問題解決能力が要求されます。そういった意味でも、医療機関との連携は、今後ますます重要になってくるのではないでしょうか。