神戸学院大学

社会連携

特定非営利活動法人プラス・アーツ理事長の永田宏和氏がトップランナー特別講義で講演しました

2024/04/19

講義する永田理事長
講義する永田理事長
講義を聴く受講者
講義を聴く受講者
講義を聴く受講者
講義を聴く受講者

地元神戸の企業経営者の方々がどのようなビジョンを持って挑戦し、発展してきたのかなどについて語る「トップランナー特別講義」。4月15日は「地域豊饒化と風、水、土、そして種の話 ーKIITO及びNPO法人プラス・アーツでの実践ー」をテーマに、特定非営利活動法人プラス・アーツ理事長の永田宏和氏が登壇しました。
 
永田氏は冒頭「私は活動家です。私の活動理念は、地域コミュニティーが希薄になっている今、地域同士で助け合える関係を作り、神戸を豊かにしたい。もし今日の講義を聞いて、興味があると思った人は活動に参加してほしい」と伝えました。また、「地域豊饒化(地域の人たちが、お互いに仲良く、生き生きと暮らす元気な街になること)」を目指し、地域交流の希薄が社会問題となっている現状を変えたいという思いを持って活動していると語りました。

講義では地域豊饒化に必要な役割として種(イベント・活動)を育てるために「土の人」「水の人」「風の人」が必要であると述べ、「土の人」は地域に住んでいる人々のことで活動し続ける人、「水の人」はその地域に住んでいる地域の応援団のような人々のこと、「風の人」はその土地に刺激のある種を与える存在の人のことを指し、今の社会で最も求められている役割は「風の人」であり、「風の人」が圧倒的に不足しているので、育てていきたいと説明しました。

「風の人」になるポイントは二つ。あえて不完全なプランを提供してみんなでアイデアを出し合って作り上げる「不完全プランニング」と人を引き付けるワクワクする楽しいプランを提供する「+クリエイティブ」があります。

後半は、永田氏が実際に行った活動の実例として、「KIITO(デザイン・クリエイティブセンター神戸)」が手掛けてきた「ちびっこうべ」「パンじぃ」「イザ!カエルキャラバン」の活動について動画を交え紹介しました。

「ちびっこうべ」は、子どもたちが自分たちで街を作り運営するプログラムで、シェフやデザイナーなどのプロから学びながら街づくりを体験することができる子どもたちの創造教育の場となっています。また、男性高齢者がパン職人からプロの技術を学ぶパン教室「パンじぃ」や、楽しんで防災訓練が実施できる「イザ!カエルキャラバン」などのプロジェクトは、社会での新しいモデルとして全国各地で実施されており、KIITOではこのような新しいモデルを創っていく活動をしていると話しました。

最後に「新しいことをするときに、たたかれたりすることもあるけれど、ひるんでいる暇はない。今後も笑顔を起こせる人をみつけていきたい、是非今日の講義を聞いて興味を持ってくれたのなら、KIITOの活動に是非参加してほしい」と述べ、講義を締めくくりました。

学生からは、「私も『風の人』になって、自分が住む地域におもしろい種を撒きたいと思った」「地元の祭りに行きたいと思わないのは、自分が全く関わっていなかったからだというのがわかった。今後は積極的に行事に参加して、自分たちで作り上げていきたい」「地域の人と人を繋いで交流しながら学んでいくのは面白いし、地域の理想の形だと思う」等の感想がありました。

次回4月22日は、SRCグループ グループCEO/Kiss FM KOBE 代表取締役社長 横山剛氏が登壇予定です。