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Close Up01 地元教育機関との協定による教育連携 02. 総合リハビリテーション学部・備酒教授の連携授業

2008年3月に教育提携に関する協定が結ばれてから、
本学と兵庫県立舞子高等学校の間でさまざまな交流が行われてきました。
年に2回、総合リハビリテーション学部と薬学部で行われている高大連携授業もその一つです。

総合リハビリテーション学部と
薬学部の教員が
福祉・医療専門職の入門となる
授業を実施

兵庫県立舞子高等学校の普通科先進理工類型で実施されている、学校設定科目「アドバンストスタディズ」。本学は、この特色ある科目の受け入れ先大学となっています。年に2回、高校の休校日に先進理工類型の生徒をキャンパスに招き、総合リハビリテーション学部の各学科と薬学部が、それぞれの特色を生かした体験授業を行っています。

総合リハビリテーション学部社会リハビリテーション学科の宮崎清恵教授、理学療法学科の備酒伸彦教授、作業療法学科の梶田博之助教による講義や、実際の理学療法や作業療法の技術を体験してもらう授業を行いました。参加した生徒からは、「今まで考えていなかった福祉・医療分野の職業を真剣に検討するようになった」など、いろいろな感想が聞かれました。

兵庫県立舞子高等学校
榎本良祐 教諭
※2020年取材時
専門職の心のあり方までも
学べる場として

兵庫県立舞子高等学校の特色類型である先進理工類型では、大学や企業の研究施設と連携した実践的な講義や演習および探究活動を通して自己実現を図るとともに、将来は理工系・医療系の分野において世界で活躍する人材の育成を目指しています。所属する生徒たちは高校1年生から3年生まで理工系・医療系の幅広い分野について学習します。その中で、医療系分野のメインとなっているのが神戸学院大学薬学部および総合リハビリテーション学部での実験・実習プログラム。高校の授業には無い医療に関する専門的な内容を学べる貴重な時間となっています。

薬学部では薬の成分や患者とのコミュニケーションの手法について、総合リハビリテーション学部では理学療法と作業療法の基礎的な考え方について実験や実習を通して学んでいます。担当する先生方の講義はとても分かりやすく興味深い内容のため、生徒たちはどんどん惹き込まれているようです。専門的な内容はもちろんですが、それ以外にも医療に携わるうえで必要な心構えや覚悟、ものの見方(視点)など生徒が今まで考えたことがないような深い内容について問いかけ考えさせてくれます。医療系分野に進みたい生徒だけではなく、その他の生徒にとっても主体的で深い学びにつながっていると感じます。

「自分たちで答えを考え、発信することの難しさに気付けた」「考えをシェアすることでひらめきが生まれる面白さを感じた」…。

これらは受講後の生徒たちの感想です。想像力や表現力はもちろん、協働して学ぶ姿勢の大切さや面白みを知ることができ、彼らにとって大きな収穫であったことでしょう。これからの学びに生かしてもらいたいと思います。

今後も神戸学院大学と本校は連携事業を続け、生徒たちの明るい未来のために、共に力を尽くしていけることを期待しています。

総合リハビリテーション学部理学療法学科
備酒伸彦 教授
※2020年取材時
高校生に“気づき”を与えられる
授業にしたい

兵庫県立舞子高等学校との高大連携授業の中では、理学療法技術の一端を実際に体験してもらうコーナーを用意しています。ただ、それはあくまで一部分で、福祉・医療の世界で生きていくための心構えに主眼を置きながら授業を行っています。理学療法士を目指す大前提として、必ず持っておくべきなのは「人を護(まも)る人になる」という意識。こうした強い意欲と覚悟を持った人でなければこの職業は務まらない。このことを最初に強調し、そのためには「他者への理解」が欠かせないことを説くようにしています。

そうしたことを分かってもらうために具体例などを挙げて説明するのですが、その際にも一方的に紹介するのではなく、その都度生徒の皆さんに発言してもらうようにしています。受け身のままでは、「人を護る人」には到底なれないと考えているからです。うれしいことに、全体の1/3ほどが終わった段階で明らかに目の色が変わってきます。自ら積極的に発言するようになり、活発な意見が交わされるようになります。

このような高大連携授業の機会を経て理学療法士になる決意をし、実際に本学に入学した学生もいます。ただ、それはあくまで二次的なこと。高校生に、将来につながる“気づき”を与えられる授業を、これからも続けたいと考えています。

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